2018.12.11 更新 | ブランディング戦略

ブランディングとは何か?選ばれるブランドを作る3つの方法

ブランディングとは何か?選ばれるブランドを作る3つの方法

どうも!ブランドクリエイターの中江です。

「ブランディングって一体どういうもの?」「具体的に何をすればいいの?」という人は意外と多いんじゃないでしょうか?

「ブランディング」はこれからの時代におけるビジネスの重要なキーワードになってきます。

このブランディングについて理解しているかどうかで、

  • 価格競争に巻き込まれるか
  • 安定的な集客ができるか
  • 長く繁栄できるか

といったビジネスにおける成果が大きく変わっていきます。

今回は、そんなブランディングについての基礎知識や手法や事例を、徹底的に解説していきたいと思います!

では、早速始めていきましょう!

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1.ブランディングとは何か?

まずは、ブランディングとは何かについて話していきたいと思います。

1-1.ブランディングの意味とは

ブランディングというのは、一言で言えば、「ブランドになるための手法」です。

そして、ブランドというのは、「究極の理由」でお客様(顧客)に選ばれる存在のことです。

人が何か商品・サービスを選ぶときには、様々な理由で選びます。

  • 価格が安いから
  • デザインが好みだから
  • 機能が多いから
  • 品質が高いから
  • 良い素材を使っているから

など。

確かに、そうした理由でも選ばれることはありますが、どれも「究極の理由」ではありません。

というのも、上記の理由で選ばれたとしても、それを上回るものが出てきたとき、お客さんは簡単に移っていくからです。

例えば、A店とB店という美容院があったとして、A店がカット4000円、B店がカット3500円だったとします。

お客さんが「安いから」という理由だけでB店を選んだとしたら、A店がカット料金を3000円に下げた時、次はA店を選ぶようになります。

他のものも全て同じです。

例えば、品質が高いからという理由だけで選ばれるなら、より品質が高いものが出たときに、お客さんは簡単に移っていきます。

ブランドというのは、どれだけ時代が変わろうが選ばれ続ける、確固たる存在です。

では、究極の理由とは何か?

それは「関係性」で選ばれることです。

つまり、「あなただから」「この会社だから」という理由で選ばれることです。

例えば、中央タクシー株式会社というタクシー会社が長野県にあります。

中央タクシー株式会社

この中央タクシーのお客さんの中には

  • 駅の普通のタクシー乗り場には並ばず、いつ来るか分からない中央タクシーを待ち続ける人
  • 中央タクシーを拾うためだけに、雨に濡れながらも車道で待ち続ける人

などがいたりします。

そういう人たちは口を揃えて「中央タクシーだけを待っていた」と言います。

普通、考えられないと思います。

タクシーなんて、自分の目的地にさえ行ければ良いと考えるのが普通ですから、わざわざ特定のタクシー会社を、ましてや雨に濡れながら待つ必要なんてないわけです。

「中央タクシーだから選んでいる」ことこそが、まさに、ブランドという状態です。

この選ばれる理由は、他のライバルが真似することができない究極の理由です。

というのも、自分やその会社というのは唯一無二の存在だからです。

そういう状態になれば、たとえ、相場よりも価格が高くても選ばれますし、お客さんも離れていかないというのは理解できると思います。

そういう理由で選ばれるようにする手法が、ブランディングです。

1-2.ブランディングについての一般的な誤解

ブランディングについて一般的に誤解されている解釈があります。

「Branding」(ブランディング)の語源は、牛の見分けをつける為に焼き印を押すということから始まったから、他との違いを出すことだ

というものです。

確かに語源はそうかもしれませんが、他との違いを生み出すというのは、差別化です。

  • 機能的価値:機能、品質、価格、量
  • 感情的価値:デザイン、コンセプト、キャラクター、ストーリー

などを突き詰めていくことで、「他との違い」を出すことはできます。

例えば、ダイソンのようにデザインがこれまでにないユニークな掃除機があったとします。

ダイソン

実際にこれだけフォルムデザインが美しければ、購入する人も多いでしょう。

結果として、普通の掃除機以上の値段で売れてくことも可能かもしれません。

ですが、これはあくまで、デザインによる差別化であって、ブランディングではありません。

なぜなら、もっとデザイン性に優れた掃除機が出てきた瞬間に、お客さんはそっちに移っていく可能性があるからです。

ブランドというのは「究極的に価値のある存在」です。

そういう存在になっていくための手法がブランディングです。

ただし、この「究極」というのは「相対的」であって、「絶対的」なものではありません。

全ての人が「ブランド」だと認める存在というのはこの世に存在し得ません。

例えば、ダイソンをブランドと思う人もいれば、そうじゃない人もいるということです。

あくまでも、特定の人たちにとっての究極の価値を持っているという状態を作り出すことがブランディングです。

価値というのは相対的なものなので、そこの認識は外さないようにしましょう。

2.なぜ、ブランディングが必要なのか?

では、次に、なぜブランディングが必要なのかという話をしていきたいと思います。

僕は、今の時代ほど、ブランディングが求められている時代はなかったと思っています。

というのも、今の時代が選択肢過剰の時代だからです。

選択肢過剰の時代というのは、何を選ぶにしても、選択肢があり過ぎるという時代です。

例えば、Tシャツ1枚選ぶにしても、インターネットで検索して、ZOZOTOWNで調べてみれば、なんとメンズのTシャツだけでも、7万点以上あるわけです。

zozotown

選択肢過剰というのはまさにこういう状態のことです。

溢れまくった選択肢の中からお客さんは選ぶ必要があります。

これだけ多くの選択肢から選ぶためには、全てを詳細に比較検討なんてしてられません。

だから、こういう場合は、一目で違いがわかるものから選ばれていきます。

これは洋服だけではなくて、美容院、飲食店、整体院、コンサルタント、デザイナー、写真屋、カラオケ、家具屋、寝具屋、学習塾、家電…など、全てがそうです。

なので、基本的には

  • 機能的価値:機能、品質、価格、量
  • 感情的価値:デザイン、コンセプト、キャラクター、ストーリー

などを突き詰めて、差別化していく必要性にまず迫られます。

例えば、大学受験塾であれば、「有名な難関大学への合格実績の数」をアピールしたり、講師やサポートの質が他の塾よりも優れていたり、校舎が綺麗で広いとアピールすることによって人を呼ぶことができるかもしれません。

そうやって違いを明確に出すことによって、選ばれていきます。

昔は、そんな差別化の必要すらありませんでした。

インターネットもありませんでしたし、学習塾を選ぶとしても、近所の数件から選ぶしか選択肢がなかったからです。

そんな時は、わざわざ、大げさに明確な違いなど叫ばずとも、チラシなどを撒けば、お客さんは十分やってきていました。

ですが、インターネットの登場とともに、選択肢が一気に増えたのです。

インターネット

多少、自宅から遠くとも、有名な講師がいる学習塾に通うことや、オンラインの授業を受けることすら選択肢になってきたのです。

だから、機能的価値や感情的価値から明確な違いを突き詰めるようになってきました。

ですが、この差別化という領域もどんどん飽和化していきます。

特に機能的価値はそうです。

どんな業界でも、今の時代であれば、機能的価値(要素)だけで差別化していく難しいです。

機能的価値とは、機能、品質、価格、量などのことです。

例えば、スマートフォンを考えてみましょうか。

今の時代って、別にどのメーカのスマホを選んだとしても、やれることってほぼ全て同じですよね。

メール、電話、アプリ、インターネット、カメラ、動画撮影など。

このスマホでしか絶対にできないことってないです。

たとえ、新しい技術が搭載されたスマホが登場したとしても、すぐに情報は世の中に出回り、同じような機能が搭載されたスマホは出てきます。

だから、機能的価値だけで見ると、極論、「どれを買っても一緒」というような状態になってます。

どこの美容院でカットしても、プロであれば一定の満足度を満たしてくれるように、それは整体院、コンサルタント、デザイナー、何だってそうです。

また、感情的価値で差別化することだってそうです。

どれだけ良いデザイン、良いコンセプトのお店を作り出せたとしても、すぐに模倣されてしまいます。

例えば、「俺のイタリアン」や「俺のフレンチ」などのお店が以前、大きなブームとなりました。

俺のフレンチ画像出典:http://www.oreno.co.jp/

これが流行ったのはコンセプトがこれまでの飲食店にはないものだったからです。

一流の料理人が高級食材を”じゃぶじゃぶ”使用した一流の料理を作り、お客様が驚くほど安い価格で提供する

「俺のシリーズ」の飲食店の肝は、立ち食いスタイルだったことです。

これにより、お店の回転率が上がり、たとえ高級食材を使った料理を安く提供して、1組あたりのお客さんの利益率を少なくしても、十分、お店は回っていくというビジネスモデルでした。

このモデルがヒットしてから、このモデルを模倣した飲食店が数々立ち上がりました。

その行き着く先は目に見えていると思います。

デザインやコンセプトといった感情的価値ですら飽和化し、そこだけに頼ると、価格競争に巻き込まれていくのです。

だから、他からは絶対に真似されない「あなただから」「この会社だから」という究極の理由で選ばれていく必要があるのです。

3.ブランディングをするメリット

では、次にブランディングのメリットについて話をしていきたいと思います。

ブランディングをしていくメリットは挙げればキリがありませんが、一言で言うなら「比較検討されなくなる」ということです。

要は、溢れまくる選択肢の中で、人は情報を処理しきれなくなり、基本的には思考停止状態に陥っています。

そんな中で、自社がブランド化していれば、比較検討せずに、「これにしよう」と自動的に選んでくれます。

また、選ばれている理由自体が「あなただから」「この会社だから」という他が全く真似できない理由なので、価格が相場以上でも、選んでもらうことができます。

更に言えば、お客さんにとって究極の価値になっているので、リピートし続けてくれますし、口コミだって起こしてくれるようになります。

選択肢が溢れまくっている時代だからこそ、逆に言えば、「明確な違い」さえあれば、業界の中でも一気に突き抜けることができます。

その一例が、iPhoneです。

Apple製品

世界には数多くのスマホメーカーがありますが、スマホ市場の75%の利益をiPhoneだけで独占しています。

機能的な価値は他のスマホとは変わりませんよ。

価格の面でも、世界のスマホの平均価格が約36,940円なのに対して、iPhoneは112,800円(iPhone X)で約4倍にも関わらず、選ばれ続けているんですね。

だからこそ、今の時代、圧倒的な違いを作り出す「ブランド」となることは非常に重要なんですね。

2.ブランディングの手法

では、次にブランディングはどうやって実行していけばいいのかという話をしていきたいと思います。

2-1.ブランドコンセプトの構築

ブランドを具体的に構築していくために最初に必要なことは、そのブランドのコンセプトを作ることです。

コンセプトというのは、「どんな〇〇なのか」というそのブランドを定義する世界観のことです。

例えば、アパレルブランドを立ち上げるとしても、世の中には他にもアパレルブランドがいっぱいあります。

だからこそ、改めて「うちはこういうアパレルブランドだ」という方向性を明確に示す必要があります。

全員にとっての究極の価値になることは原理的に不可能です。

だからこそ、「うちはこういうアパレルブランドだから、それに共感する人は集まって欲しい」と主張していく必要があります。

こういうコンセプトすら示せないと、その他大勢の中に埋もれてしまいます。

例えば、「SOUSOU」というアパレルブランドがあります。

ここのコンセプトは

新しい日本文化の創造

です。

SOUSOUの衣服は、日本らしい独特なテキスタイルデザインをベースにし、和装を現代のライフスタイルに合わせて進化させたのが特徴となっています。

明治時代以降、日本には西洋の文化が本格的に流入し、日本人のライフスタイルは大きく変化しました。

本来であれば、そのライフスタイルの変化とともに、和装は進化すべきでしたが、何もせず、ただ、西洋のものに取って代わられただけでした。

その結果として、それに関わる、日本の伝統的な産業も廃れていってしまいました。

SOUSOUは、この和装文化が埋めきれなかった「空白の100年」を埋めたいと本気で考えています。 

つまり、和装を現代のライフスタイルに合わせた形で復活させるのです。

それが100年も続けば、日本の新たな伝統文化になるのではないか、そんな思いで創業者の若林剛之さんは、SOUSOUを創業しました。

簡単に言えば、これがコンセプトです。

次に、このコンセプトの作り方について解説します。

理想世界を構築する

コンセプトを作るには、まずは理想世界を言語化することから始めます。

理想世界というのは、そのブランドが目指している理想の未来のことです。

この理想の未来に共鳴してもらうことからブランド作りは始まります。

まずは、

  • どんな人に
  • どうなってもらいたいのか

この2つを箇条書きで良いので、言語化するようにしましょう。

「どんな人に」というのは、こういうお客さまにサービスを提供したいというターゲット像のことですね。

これを定めるだけでも、ブランドとしての世界観が出ますよ。

例えば、僕が好きなブランドに「一澤信三郎帆布」というカバン屋さんがあります。

一澤信三郎帆布画像出典:https://www.ichizawa.co.jp/

ここのカバン屋さんのコンセプトは

よそ行きの華やかさはないけれど、毎日飽きずに使えるかばん。何年も何十年も使い込むほどに、「いい顔になってきたね」といわれるような表情のあるかばん。そんなかばんでありたいものです。

です。

一澤信三郎帆布のかばんは、何年も何十年も使い込めば使い込むほど、味が出る、「帆布」を使った、丈夫なかばんです。

創業は、1905年。

ペリー来航の年に生まれた、初代の一澤喜兵衛がミシンでちょっとした道具入れを作ったところから始まります。

二代目の常次郎が、さらに丈夫なものにするために、「帆布」という帆船でも使われた厚手の布を使って、道具入れを作ったことから、今の一澤信三郎帆布のカバンの原型が出来上がります。

「かばん」とは、何か?

これは人によって、様々な定義ができると思います。

例えば、「かばんとは、ワンランク上の自分を華やかに演出してくれるためのもの」と定義する人もいるかもしれません。

定義が様々だからこそ、ブランドには世界観が宿るのです。

そして、世界観の原型というのが、「どんな人に使ってもらいたいか」という部分です。

一澤信三郎帆布であれば、明言こそしてませんが、恐らく「かばんに愛情を込めて、長く大切に使い続けてくれる人」だと思うのです。

自分のファッションのためだけに、カバンを使い捨てるように使う人に使ってもらいたいという訳ではないはずです。

「どんな人に」ということを定めるだけでも、世界観は作り上げられていくので、まずは、それを言語化していきましょう。

また、次に、そうした人たちに「どうなってもらいたいのか」ということも定めていきましょう。

例えば、そのカバンを購入してもらった人に、どうなってもらいたいのかということですね。

三代目の一澤信夫さんが、小学6年生の時に「自分のランドセル」について書いた作文にはこう記されています。

僕のカバンは、ずいぶん古いカバンだ。このカバンは、級の中でもまず一番古い歴史のあるかばんであろう。このカバンは僕の入学するときに、父が夜遅くまでかかって一生懸命作ってくださったものであって、僕は一年生の昔から、六年生になった今日まで、肩にかけて毎日元気よく学校へ来た。

このカバンは僕にとっては決して忘れることのできない、一番の親友に今ではなっている。僕はこの一番の親友であるカバンを、ある時は投げ、ある時は引きずったり、ずいぶん乱暴なことをしてきた。ある時などはこのカバンを学校へ忘れて帰ったようなことさえあった。けれどもカバンはいつも僕に忠実に仕えてくれた。今は黒色が大分ハゲて白くなりかけている。そうして今ではみすぼらしい姿を他の立派なかばんに晒している。けれどもこの僕のカバンはいつも輝かしい六年間の歴史を物語っているのだ。

僕はこのカバンに対して感謝しなければならない。このカバンは毎日学校へ僕を導いてくれた。遅刻した時も、先生に叱られてしおれて帰る時も、このカバンはいつも一緒で僕を励ましたり慰めたりしてくれた。僕は中等学校へ入学しても、このカバンで通すつもりである。僕が出世して立派な人になってもこのカバンだけは決して離さない。僕の一番の宝物として、記念として、いつまでも保存するつもりである。(『一澤信三郎帆布物語』菅聖子)

僕は、一澤信三郎帆布の理想世界の原型はこの作文にあると思っています。

恐らく、一澤信三郎帆布でカバンを購入してくれたお客さまには、そのカバンとまるで親友のような一生涯の関係を築いていってもらいたいと思っているはずです。

凄い世界観のあるカバン屋さんですよね。

「どんな人に」「どうなってもらいたいか」この二点を定めるだけでも、ブランドとしては非常に世界観が出るようになります。

なので、この二点をまずは、言語化するようにしましょう。

ブランドを構築するコンセプトの絶対条件

また、コンセプト(理想世界)が本当の力を発揮するためには、必然性を備える必要があります。

つまり、「なぜ、そのコンセプトを掲げているのか?」という部分が求められるということです。

世の中にはコンセプトが良くて、「ブーム」を起こす、商品・サービス、会社はたくさんあります。

ですが、「ブーム」というのは一時的なものです。

では、なぜ、一時的にしか繁盛しないのかというと、そのコンセプトに必然性が宿っていないからです。

例えば、俺のシリーズの飲食店のように、一流の料理人と一流の高級食材を使った料理を安い価格で提供する、立ち飲み屋さんをオープンするとします。

じゃあ、「なぜ、そんな飲食店を立ち上げたのか?」というのが問われて来ます。

ここで単純に「自分が儲けるため」という理由しか出てこないようであれば、ブームは作れても、ブランドにはなり得ません。

「自分が儲けるため」というエゴ満開の理由に人は共感できないからです。

つまり、そこには世界観も何もないのです。

では、必然性とは何か?

それは、ストーリーです。

例えば、一澤信三郎帆布ががそうですよね。

よそ行きの華やかさはないけれど、毎日飽きずに使えるかばん。何年も何十年も使い込むほどに、「いい顔になってきたね」といわれるような表情のあるかばん。そんなかばんでありたいものです。

このコンセプトの裏には、100年以上もの歴史(ストーリー)が詰まっています。

一澤信三郎帆布のカバンの原型が、帆布を使った丈夫な道具入れだったこと。

何年も何十年も使える、丈夫なかばんには、次第に表情が出て来て、カバンと本人との間に、まるで親友のような関係性ができること。

ただの「これだったらヒットするかな」という思いつきではなく、これまでのストーリーがあったからこそ、このコンセプトがあるのです。

全く同じ人生を歩める人が二人といないように、自分のストーリーを歩めるのは、自分しかいません。

ストーリーに基づくからこそ、コンセプトはユニークになります。

だからこそ、人はそこに唯一無二の価値を見出すのです。

また、ストーリーに基づいたコンセプトを作ると、自分に強力なエネルギーが宿ります。

自分のこれまでの過去が全て統合され、自分の現在の一挙手一投足の活動が、理想の未来まで続いていくかのような一体感を感じれるようになるからです。

本当にブランドを築き上げるようなコンセプトができた時

  • これまでの過去は全てこのためにあったのか
  • だからこそ、今、自分はこのために仕事をしているのか

と感じれるようになります。

こういう状態になると、全ての行動において、エネルギーが満ち溢れ、お客さんと一体感を持った行動ができるようになります。

例えば、長年使い続けていて、修理可能かどうかもわからなくて不安なカバンをお持ちのお客様がいたとします。

もし、ストーリーに基づく、必然性をもったコンセプトを構築できているならば、「カバン修理」一つとっても、まるで我がごとのように真剣に耳を傾け、心の底からカバンへの愛情に共感し、たとえ採算が取れなくても、一生懸命修理します。

「カバン修理」一つとっても、それが、自分自身の使命であり、生きる目的だからです。

もし、そんな対応をされたら、一生のファンになるに違いません。

一澤信三郎帆布は、採算を完全に度外視して、カバン修理も請け負っています。

これからもずっと愛着のあるカバンを大切に使い続けてもらいたいという一心だと思います。

「ほぼ儲からない」のにやっているんです。

そんな利他的なことができるのは、コンセプトに莫大なエネルギーがあるからです。

普通の合理的な企業であれば、考えられません。

では、逆に、もし、自分とお客さんを分離し、ただの自分が儲けたい、ウケ狙いの必然性を伴わないコンセプトを作るとどうなるのか?

例えば、カバンを修理するにしても、同じような対応はまずできないでしょう。

採算は合わないからと、カバン修理自体やめていきます。

また、お金儲けのためだけにビジネスをやっているので、売上が上がってしまえば、完全にエネルギー切れを起こしてしまいます。

ビジネスの原動力がお金儲けなので、それを達成してしまったら、やる意味がなくなるからです。

お客さんのことは考えず、自分の儲けのことだけを考える経営スタイルになるので、ファンもつかないでしょうし、確実に続けられません。

だからこそ、理想世界を構築する際には、自分のこれまでの人生のストーリーを書き出して、整理するようにしましょう。

最初は、箇条書きで、今までの人生を振り返り、思いつく限りの出来事を書き出すようにします。

そして、次に、「なぜ、自分はその理想世界を掲げるのか」というところまで繋ぐように、それに到るまでのストーリーを文章化してみましょう。

これをするだけでも、これまでのストーリーの点と点が繋がり、コンセプトの種を見つけていくことができるようになります。

ただし、人によっては、今の自分のコンセプトとストーリーが分離していて、繋がりを感じられないという人がいるかもしれません。

それは、まだ、ストーリーに基づくコンセプトを作るだけのストーリーの材料が揃っていない可能性もあります。

なので、そういう方は、次にお話しする「職分の追求」を意識し、自分のストーリーを進ませていきましょう。

コンセプトの完成度とストーリーの進捗度は比例していきます。

コンセプトは一度完成して終わりではないし、ストーリーを進めれば進めるほど、強力なものになっていくので、ひとまずは「これでいく」というものを決めて、言語化していきましょう。

2-2.コンセプトを全てで体現する

コンセプトを確定させた後に重要なのは、そのコンセプトを体現するために力を尽くすことです。

毎日飽きずに使えるかばん。何年も何十年も使い込むほどに、「いい顔になってきたね」といわれるような表情のあるかばん

例えば、コンセプト構築の際に、これこそが理想のカバンだと自分が定義したのであれば、それに本気で取り組むことです。

ブランドになっている会社は、時に利益を度外視してでも、ここに全てを投げ打って取り組んでいます。

例えば、一澤信三郎帆布で使用している帆布は、全て、一澤信三郎使用の特注です。

それ以前も、一級品を使用していましたが、織りキズがあったり、異原糸が混ざったり、布のミミが波打ったりして、上手く染まらないということがあったからです。

自分たちで良質な糸を選んで、特別な帆布を作ってもらっているのです。

また、カバンの丈夫さを強化するために、傷みにくい、研磨ファスナーを使用しています。

研磨ファスナーは以前使っていた普通のファスナーに比べて、値段も3倍もし、その分、利益は減りますが、お客さんに長く使っても、修理しなくてもいいようにとのことで使っているみたいです。

また、カバンの修理に関しても、ほぼ採算は取れないですが、「製造責任」だと自覚して引き受けているくらいです。

また、その理想を貫く姿勢というのは、販売スタイルにも表れています。

一澤信三郎帆布は、「京都で作って、京都で売る」という製造直売が基本です。

店舗は、京都の東山にある一店舗のみです。

これだけコンセプトが良くて、品質も担保されていて、メディアでも取り上げられるカバンであれば、もっと大量生産して、店舗を増やし、更に販路を拡大していけば、売上はもっと伸びるはずです。

海外からもたくさんのお客さんが来店しているくらいですから。

それをしないのは、一つには、品質を保つためという理由があります。

仮にカバンの製造部門を全国に作って、全国展開していくことも可能でしょうが、そうなってしまうと、どうしても、製造過程で、自分の目が届かない範囲が出てきてしまいます。

京都で製造直売している限りは、自分の目の届く範囲で、かばんが全て作り上げられるので、おかしなところがあれば、すぐに軌道修正ができます。

また、流通範囲を限ることで、流通経費を削減することができます。

一澤信三郎帆布のカバンは、手間暇がかかっていて、材料の品質も良い割には、価格がお手頃なことに驚きますが、これは流通経費がかかっていないからです。

その分、良い材料を使っていても、お客さまが手に入れやすい価格で商品を提供できるのです。

たとえ、販路を拡大して、更に儲かろうが、自分が目指す理想世界と違えば、そういう手段は取らないのがブランドです。

だからこそ、多くの人にとってのブランドになり続けるのです。

ブランドの目指す理想世界を目指して、

  • 機能的価値:機能、品質、価格、量
  • 感情的価値:デザイン、コンセプト、キャラクター、ストーリー

など、提供する全ての価値において、妥協なく、究極を目指す姿勢が重要です。

ただし、現実的な制約から、自分が掲げるブランドコンセプトを100%、今の時点で、体現できていなくてもそれは良いです。

でも、それを掲げ続けて、それに向かって、一歩ずつでも近づいていこうとするからこそ、そのブランドのストーリーは進むのです。

どんな状況下にあっても、その掲げたコンセプトを目指して、やれることというのは必ずあります。

それを実行するからこそ、ブランドになっていくのです。

これまでに見て来たように、ブランドはテクニックで作り上げることはできません。

テクニックではなく、その人の在り方、生き様によって築き上げられるものなのです。

一澤信三郎帆布は、2006年に相続問題で、長男と三男の信三郎さんが裁判で争うという事が起こりました。

詳細はここでは省きますが、裁判の結果を受けて、これまで経営に全く関与してこなかった長男が、社長の信三郎さんを解任し、工場から放り出すという事件が起きました。

信三郎さんは、無一文で、工場も、機械も全て何もかも失いました。

この時に何が起こったかです。

社長や奧さんと一緒だから、ここで働いているんです。僕らは新しい人についていくことはできません。社長がやめるというのなら、一緒にやめる道を選びます。(『一澤信三郎帆布物語』菅聖子)

という社員は後を絶たず、ほぼ全ての職人と従業員と共に、独立して、新会社を立ち上げました。

また、知人や友人を中心に

司法が信三郎さんを守らないなら、われわれが守る!(『一澤信三郎帆布物語』菅聖子)

と「一澤信三郎さんを応援する会」が自主的に立ち上がり、損得勘定抜きで応援する、その支援の輪はインターネットを通じて、海外にまで及びました。

中には、長男が後々提出して来た遺言書が偽造したものであると、刑事告発までしてくれる友人までいたそうです。

また、新会社を設立する時には、場所を借りないといけないのですが、条件も何も聞かずに、

昔、一澤さんがいつでも保証人になってくれると言うてくれたやんか(『一澤信三郎帆布物語』菅聖子)

と、保証人になってくれる人も現れ、すぐに店舗も立ち上げられることが決まりました。

また、一澤帆布と長年取引をしてきた企業のいくつかは、

信三郎さんが代表でなくなった一澤帆布とは、取引をしない(『一澤信三郎帆布物語』菅聖子)

と表明もしました。

「一澤信三郎さんを応援する会」に届いた激励のメールは1000通を超え、集まった数百万円のカンパで、店舗オープン時には新聞広告を出すことさえできました。

ブランドというのは、ピンチに陥った時ですら、こうして人から助けられるのです。

この根元に存在するのは、職分を追求するという、その人の在り方です。

世の中で言われる、テクニックで作るブランドというのは、吹けば、すぐに飛んでいく脆い幻想でしかありません。

2-3.ブランドメディアを作る

そして、ブランディングの最後のステップとしては、そのブランドのコンセプトやストーリーを伝えていくという作業があります。

せっかく、良いコンセプトを作って、それを体現してたなら、絶対にメディアを通じて、伝えていくべきです。

一澤信三郎帆布は、僕にとって間違いなくブランドと呼べる存在ですが、そうなったのも、メディアを通じて、こうしたコンセプトやストーリーを知ったからです。

それ以前も、一澤信三郎帆布のカバンの存在は知っていましたが、一体何が、そんなに人を惹きつけるのかまでは分かりませんでした。

でも、コンセプトやストーリーを知った途端に、一気に自分の中での価値が上がり、すぐに店舗に行って、カバンを買いに走りました。

どれだけ良いコンセプトを作っても、どれだけ良いストーリーに基づく商品を生み出せても、それを伝える努力を怠れば、伝わりません。

良いものを作っていても、売れないなんてことになります。

では、どのようにして伝えていけば良いのか?

テレビ、書籍、雑誌など様々な方法がありますが、今の時代、一番手軽に伝えることができるのはインターネットです。

まず、最初に整備すべきなのは、ホームページでしょう。

ホームページは、いわばインターネット上での、その会社の分身です。

ホームページを制作する際には、

  • コンセプト
  • ストーリー
  • プロフィール(代表挨拶)

のページは必ず用意するようにして、プロの業者に依頼するようにしましょう。

自作は論外です。

依頼するのが億劫だからと、自分で手軽に作成できるウェブサイトでホームページを作ってしまったら、必ず、コンセプトを体現していないデザインになってしまうので、逆にお客さんにとってマイナスイメージにすらなりかねません。

また、プロといっても、中途半端なレベルの業者には依頼しないことです。

中途半端な金額でお金を払っても、結局、満足いかないので、作り直しになってしまいます。

必ず、依頼する前に、制作実績を確認し、自分が思い描くようなコンセプトを体現してくれるWebデザインができるのかどうかを見るようにしましょう。

制作実績を見せてもらった時に、「なぜ、このデザインにしたのか?」と聞いてみると良いです。

コンセプトを体現してくれるデザイナーであれば、明確に答えられるはずです。

また、これは「SEOとは何か?仕組みから確実に効果の出る方法まで完全解説」という記事でも語ったことですが、その作り上げたホームページから情報発信の仕方を学ぶことで、毎月、新しい見込み客の人と数万人以上接点を持つことだって可能です。

この僕のサイトでも、たった一つの記事で、毎月、7000人以上の見込み客の人を集めることができています。

インターネットは、たった一人の個人で運営しているサイトですら、それだけの影響力を持つことさえできるのです。

ただし、重要なのは、インターネットの影響力というのは、掛け算だということです。

つまり、ブランドの完成度によって、効果は変わります。

インターネットについての情報発信について知りたい方は「Webマーケティング」のカテゴリーの記事をご覧ください。

ブランディングのまとめ

では、最後に今回のまとめをしておきたいと思います。

まずは、ブランディングの定義についてお話しました。

ブランディングとは、お客様に「あなただから」「この会社だから」という究極の理由で選ばれるための手法のことです。

ただし、全ての人にとってのブランドという存在は原理的にあり得ないので、あくまでも特定の人にとってのブランドになるための手法です。

今の時代は、どんな業界でも、同じような商品・サービス・会社に溢れる選択肢過剰の時代だからこそ、ブランディングが求められます。

ブランドが出来てくると、そうした過剰な選択肢の中でも比較検討せずに自動的に選ばれるようになります。

そして、そうしたブランドは、まず、ブランドの世界観を決めるコンセプト作りから始まります。

コンセプトの原型は、

  • どんな人に
  • どうなってもらいたいのか

という理想世界を決めることからです。

また、その理想世界というのは、SOUSOUや一澤信三郎帆布のように、自分のストーリーという必然性に基づく必要があります。

そのことによって、コンセプトというのは

  • ユニークになり
  • 強力なエネルギーを与え
  • 唯一無二の価値を生む

ようになります。

コンセプトの完成度とストーリーの進捗度合いは比例するので、まずは、ストーリーを整理し、現時点のコンセプトで良いので、形にするようにしましょう。

また、コンセプトを本気で体現しようとする日々の姿勢が、ストーリーを進ませるので、そうした自分自身の在り方を見つめ直すことも、ブランド作りでは重要になってきます。

本当に在り方が備わってくると、ピンチの時もチャンスの時もお客さんから応援される存在になっていきます。

また、コンセプトとストーリーを作り上げたら、それを言語化して、メディアで伝えていくという作業も必須になります。

コンセプトやストーリーを感覚的に理解するのは難しく、言語化して伝えて、初めて価値が伝わります。

そのための手段としては、インターネットで情報発信していくことが一番簡単に始められるのでオススメです。

まずは、コンセプトやストーリーを体現した、自分自身(自社)の分身となるホームページをプロのデザイナーに制作してもらうことから始めていきましょう。

また、そうして制作したホームページを使って、情報発信を始め、毎月数万人以上の見込み客の人と接点を持つことも可能なので、情報発信についても学んでいってください。

では、今回は以上になります。

お疲れ様でした!

                       

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