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2021.8.20 (更新日:2021.8.20) | ブランディング戦略

ミッションとは何か?意味や作成するメリットを具体事例から解説

ミッションとは何か?意味や作成するメリットを具体事例から解説

どうも!ブランドクリエイターの中江です。

今日は「ミッションとは何か」というテーマでお話していきたいと思います。

今日は「ミッション」というテーマを、ブランディングにおける観点からお話していこうと思います。

1.ミッションとは

ミッションとは、「何のために経営しているのか?」という使命であり、「何のためにこの会社は存在しているのか?」という存在意義のことです

経営の世界では、「これを言語化し、定義することが大切だ」ということがよく言われたりします。

例えば、ユニクロの母体であるファーストリテイリングは、

本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します

というのをミッションに掲げていたりします

ミッションは、大企業と呼ばれている企業は定めていますが、中小企業で明確に定めているところはまだまだ少ないです。

恐らくこれは「ミッションを作ることが、即、売上につながるイメージができないから」だと思います。

普通だったら、

そんなミッションなんて、抽象的でぼんやりとした言葉を作ることに時間とエネルギーをかけるよりも、明日から売上アップする広告運用の方法を学んだ方が良いでしょ

と思うでしょう。

ですが、実は、このミッションの作成というのは、小手先の、目の前の売上を上げる具体的なテクニックを学ぶ前に、やるべきことです

断言できますが、ミッションがなければ、多くの顧客が熱狂するブランドはできません。

ミッションがなければ、その市場で、競合他社が真似できないような、圧倒的に差別化ができる商品アイディアは生み出せません。

2.ミッションの具体例と重要性

例えば、名古屋に「モンキーフリップ」という眼鏡ブランドがあります。


画像出典:https://monkeyflip.co.jp/

モンキーフリップは、1996年の6月に、裏路地にある八坪の小さなお店としてオープンし、東海地方で世界的なメガネブランドを押しのけて、若い男性から熱狂的な支持を集め、今では

名古屋から世界へ発進するおしゃれでいかついメガネブランド

として、全国の眼鏡店舗でも販売されるようになりました

ちょうど昨日、代表の岸さんの『超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から』という書籍を読んでいて、ブランド作りにおいてとても重要な話がたくさん載っていました。


画像出典:http://blog.livedoor.jp/totsukitohka/

ブランディングをテーマにした書籍って、ほとんどが面白くないものが多いんですが、岸さんの書籍は、本質をついていて、かつ面白かったので、おすすめです。

そんなモンキーフリップのミッションは

カッコいいと言われる快感の伝道

です。

岸さんは、元々は強烈なメガネ嫌いだったそうです

というのも、「メガネ君」の昔のステレオタイプのイメージって、勉強はできるけど、運動音痴で、主役というよりは脇役だったからです。

そういうイメージがあったので、ずっとコンタクトをつけていたそうですが、ある日、一本のフランスのブランドのメガネと出会います。

そのメガネは、これまでのメガネに対するネガティブなイメージを吹き飛ばすくらい、カッコよくって、一瞬で虜になるようなメガネだったそうです。

従来の眼鏡は、ただの視力矯正器具であり、フレームもどれも似たり寄ったりで、「かける楽しみはない」というのが一般的な消費者感覚でした。

だから「かけることが楽しみになる」というようなかっこいいメガネを中心に取り扱う店舗を始めれば、絶対に売れると確信して、この店はスタートしました

だから、ミッションは「カッコいいと言われる快感の伝道」なのです。

単なる視力矯正器具ではなく、ファッション性が高いモンキーフリップのメガネは、次第に話題になり、全国誌でも「インディーズメガネ」の代表としても取り上げられるようになり、名古屋のパルコからも出店依頼が来るようになったそうです。

名古屋パルコ
画像出典:https://sakae.keizai.biz/

そして、名古屋パルコの南館に出店をして、モンキーフリップは過去最高の売上を達成しました。

ですが、ここからモンキーフリップは、崩壊寸前まで追い込まれてしまいます。

これは書籍にも書かれていますが、代表の岸さんが

もっと儲けて、儲けたお金で美味しいものを食べたり、車を買ったり、好きな時に南の島にブラーっと出かけることができる生活をしたい

という思いが強くなってしまい、「とにかく規模の拡大だ!」という路線に切り替わったからです。

規模を拡大するには、今のモンキーフリップのターゲット層は、ニッチすぎて、マーケットが狭すぎます。

マーケットが狭すぎると、全国にフランチャイズ展開はできません。

そこで立ち上げたのが「スタンドバイミー」という新しい業態のメガネ店でした。

スタンドバイミーは、事前の予測には届かなかったものの、驚くほど有利な出店条件を提示されたことも手伝って、それなりに売上は伸びていきました。

ですが、「カッコいいと言われる快感の伝道」ということはどこかに忘れ、とにかく目先の販促、目先の売り上げ、「いかに効率的にお金を稼ぐか?」だけを考え、さまざまな手法を求めるようになっていきます。

その頃には、モンキーフリップというブランドの肝となるオリジナル商品の開発にすら、携わらなくなり、どんなモデルが新たにリリースされるかすら知らない状態でした。

従業員に任せっぱなしにした仕入れが過多になったからといって、支払いを平気で割り、問屋さんからの信用はガタ落ちになりました。

売上が苦しいと、とりあえず、安易にセールもするようになりました。

店舗出かけるBGMもモンキーフリップの世界観を体現する音楽ではなく、バイトの子の好みの音楽が流れるようになりました。

現金管理はずさんになり、売上金がそっくり無くなったこともあったそうです。

モンキーフリップも、スタンドバイミーも、一気に売上が落ちました。

セミナーで学んだ様々な売上アップ手法を試しても、無駄でした。

資金繰りに苦しくなり、お金のことで寝られなくなり、焦って、在庫一斉特別値下げセールを実施し、さらにブランドのファンは更に離れました。

毎日、モンキーフリップに出勤することすら嫌になり、最終的には、うつ病にまでなったそうです。

ミッションを忘れた、モンキーフリップは顧客が熱狂してきた「モンキーフリップらしさ」を失ったのです。

もし、このままの状態が続いていたら、モンキーフリップというブランドは間違いなく潰れていたでしょう。

「何のために経営するのか?」というミッションを忘れると、多かれ少なかれ、このような状態に陥ります。

岸さんは幸運なことにも、モンキーフリップとは全然関係のない、大好きなデザインやモノづくり関係の仕事の依頼が舞い込み、それに没頭することで、徐々に、活力を取り戻していきます。

そして、自分を信じられるようになると、モンキーフリップを立ち上げた時の気持ちを思いだし、もう一回頑張ろうと思えるようになりました。

モンキーフリップに足りないものってなんだろう?

そう考えると、足りないのは、ブランドの内側にあるべきどっしりとした一本の芯「なぜ、モンキーフリップはモンキーフリップであるのか?」という存在意義(ミッション)でした。

そして辿り着いたのが

カッコいいと言われる快感の伝道

というミッションでした。

そこから、このミッションに基づき、再度、仕入れも販促も商品もターゲティングも、再設計したところ、打ち手がどんどん当たるようになり、売上もどんどん伸びるように完全な復活を遂げました。

どんな事業をするにせよ、「ブランドのらしさ」っていうのは大切です。

この「らしさ」がブランドの唯一無二の個性を作り、希少価値を作るからこそ、高単価でも競合が増えても選ばれ続けるようになります。

そして、この「らしさ」の根源がミッションです。

  • なぜ、あなたはこの会社を経営しているのか?
  • この会社の存在意義は何か?

この問いに対する答えは、経営者の人生ストーリーに眠っています

モンキーフリップが眼鏡ブランドとして唯一無二の価値を持っているのは、ミッションの中に、岸さんの人生が投影されているからです。

「メガネなんてダサくて、絶対にかけるのは嫌」と思っていた時に、「掛けたくてかけたくてたまらないくらいかっこいい一本の眼鏡」と出会ったというそのストーリーがあったからこそ、「カッコいいと言われる快感の伝道」というミッションは生まれました。

これは岸さんのストーリーであり、競合他社が後追いで真似できるものではありません

仮に、後からどこかの企業が、モンキーフリップがそのスタンスで事業が順調にいってるからといって、真似しても、所詮は二番煎じで、一番最初に始めたブランドの劣化版でしかないので、勝てるわけはありません。

しかも、後から真似するブランドには、確たるミッションも、ストーリーもないため、非常に浅いブランドしかできません。

モンキーフリップにはブランドの世界観を守る掟として

  • ライフスタイルとしてかっこいいこと
  • 遊び心が必ずあること
  • デザインであること
  • リーズナブルであること
  • 適正な品質であること

という5箇条があるのですが、後追いのブランドは、これを守り切る情熱もありません。

売上が基準なので、一時的に売上が下がれば、どんどん方針転換し、どんどんらしさを失い、無個性なブランドになっていくでしょう。

無個性なブランドに、どれだけお金をかけて、広告のプロフェッショナルを雇っても、売上は上がりません。

個性ある、希少価値の高い、唯一無二のブランドだからこそ、「売上を上げるテクニック」も活きてきます。

なので、これを機会に、自分のブランドのミッションについて、ぜひ、考えてみてください。

3.ミッションの作り方

ポイントは、

  • なぜ、その事業を始めようと思ったのか?
  • どんなお客様に喜んでもらいたいのか?
  • その人たちにどんな風になってもらいたいのか?

といった想いをまずは言語化してみてください

そして、それを最終的には

カッコいいと言われる快感の伝道

というようなキャッチコピーの形にして、落とし込みましょう。

キャッチコピーを考える際には、想いの言語化をする過程で出てきたキーワードを書き出して、組み合わせていくのがコツになります。

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