2016年8月13日

経営理念とは|経営理念の効果的な作り方と経営理念の例を一覧で紹介

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どうも!ブランドクリエイターの中江です。今回は「経営理念とは|経営理念の効果的な作り方と経営理念の例を一覧で紹介」というテーマで話していきたいと思います。

パナソニックを一代で築き上げた、経営の神様とも言われている松下幸之助は、自分自身の経営に対する考え方をまとめた、著書の『実践経営哲学』で、まず、経営においてやるべきこととして、経営理念を作ることを挙げています。

それだけビジネスにとって経営理念は重要だということです。あれだけの企業を一代で築き上げた「経営の神様」が言うくらいだから、耳を傾ける必要はあるでしょう。

経営理念(企業理念、ミッション、クレドなど呼び方は何でもいいです)というのは、その会社・個人が掲げる旗印です。つまり、この会社・個人は、こういう方向に向かって進んで行くぞという表明に他なりません。

ビジネスというのは多くの人(お客さん・社員・パートナーなど)を巻き込んで行きながら、その自分・会社が掲げた理想に向かって進んでいくことです。人を巻き込めなければ、ビジネスは成立しません。お客さんもいないし、社員も全くついてこないという状態ですね。

この人を巻き込むための原動力となるのが経営理念です。

静岡県の伊東温泉「湯の宿 いづみ荘」は1912年創業の老舗ながら、40億円の負債を抱えて経営難に陥っていました。支配人は何度も変わり、旗印も方針もその都度変わり、社員同士で話し合いの機会を持っても、互いが対立。不安と疑心暗鬼の中にいました。

まさにビジネスとしては崖っぷちの状態でしたが、そこに星野リゾートを経営する星野佳路が再生に乗り出し、新しい改革に取り組もうとします。まず取り組んだのは、旗印を決めることです。つまり、この旅館をどんな旅館にするのかということです。

星野の独自の調査と、現場の社員との緻密な議論により、この旅館の旗印を「熟年女性のためのマルチオケージョン(いつ誰と来ても満足できる)温泉旅館」に決定します。

これは客数が減っていても、根強く残ってくれているリピーターは「60代以上の夫婦」「50代以上の女性グループ」「孫を連れた3世代家族」という客層で、その全ての層に熟年女性が含まれているからでした。

この旗印を経営者・スタッフ・社員同士で共有し、この層をいかに満足させるのかという方向性に、皆の歩みが定まりました。

そうすると、不思議なことにあれだけ崖っ淵だった旅館が徐々に再生に向かいます。翌年には、客室稼働率が前年比1割アップし、再生への道筋がつきました。

経営理念はビジネスにおける心臓みたいなものですね。ここがうまく稼働すれば、長期的には必ず上手くいくことができます。

今回は、そんな経営理念の本当の意味、経営理念の作り方、経営理念の例を中心にご紹介していきたいと思います。

では、早速始めていきましょう!

1.経営理念の意味とは

まずは、経営理念の具体的な作り方に入って行く前に、経営理念とはどういうものなのかを確認していきたいと思います。

この前提知識を入れておくことで、経営理念の作り方に入る際にも効率的になるので、ぜひ読んでいってください。

1-1.経営理念の意味

まず、経営理念の意味なんですが、ここでは「会社(個人も含めた)が社会に対して掲げる旗印」を言語化したもののことだと考えておいてもらえると間違いないです。

つまり、この会社はこういう方向性に向かって歩んでいくという決意を言葉にしたものということですね。

ここでいう「社会に対して」というのは、自分自身の社員やスタッフという内側に向けてのものであり、お客様やパートナーという外に向けてという二重の意味を含んでいます。

例えば、先ほど紹介した星野リゾートの経営理念は「日本の観光をヤバくする」です。もちろん、この「ヤバイ」というのは良い意味です。

星野リゾートって、とてもユニークなリゾート会社で、それぞれの旅館や宿やホテルには斬新なコンセプトがあって、そのコンセプチュアルな空間がとても人気の会社です。星野リゾートの公式サイトを見てみるといいですよ。

和とモダンが融合された宿、バリをコンセプトにした宿泊施設、全室リバービュー、オーシャンビューのホテル、箱根の自然を体感できる宿、世界のコンクールで活躍するシェフの料理が食べれる軽井沢の別荘、日本初のグランピアリゾート。

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(画像出典:http://find-travel.jp/article/8804)

星野リゾートは、まさにリゾート運営の達人であり、「日本の観光をヤバくする」というリゾート業界の革命家です。こういう経営理念があることで、経営方針も明確に決まりますし、提供しているサービスにもコンセプトに基づいた一貫性が生まれます。

星野リゾートは接客が良いのも有名ですが、これも経営理念ありきだと思います。「日本の観光をヤバくする」という旗印があるのに、接客が悪ければ一貫しませんから。

そして、お客さんがたくさんあつまってくるのも、日本の観光をヤバくする」という旗印に共感した人たちがくるからです。「一度でいいから、こんな宿に泊まってみたい」と思うんでしょう。

経営理念はビジネスの核です。松下幸之助がまず経営理念を作れというのも頷けます。

1-2.良い経営理念の例の一覧

では、次に良い経営理念の例を紹介していきたいと思います。経営理念には良い経営理念と微妙な経営理念があります。

その違いは後で解説しますが、まずは僕が個人的に良い経営理念だと思った会社を紹介したいと思います。

1.星野リゾート(観光)

日本の観光をヤバくする

2.SOUSOU(アパレル・雑貨)

新しい日本文化の創造

3.ムレスナティー(紅茶)

紅茶の楽しみを本当の意味で「文化」にする

4.ポアール(スイーツ)

最後の一口まで愛して

5.近畿大学(学校)

固定概念をぶっ壊す

6.京都産業大学(学校)

むすんで、うみだす。

7.品川女子学院(学校)

28プロジェクト

8.スクー(教育)

世の中から卒業をなくす

9.タイガー魔法瓶

食卓に温もりの魔法を

10.タマチャンショップ

ニッポンのおかあちゃんになりたい

11.USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)

世界最高をお届けする

12.餅匠しづく

お菓子で百薬の長を目指す

13.Uber

すべての人のプライベートドライバー

1-3.良い経営理念とは

今、ご紹介した10個の経営理念はどれも素晴らしいものばかりですが、世の中に存在している、経営理念のほとんどは微妙なものばかりです。

例えば、どんなものかというと、「日本経済の発展に貢献します」とか「社会に新しい価値を生み出します」とか「お客様を大切にします」とか「社会に貢献します」「幸せにします」とか。

コピーライターの川上徹也さんは、こういうコピーのことを空気コピーと呼んでいます。つまり、業界でよく使われるような決まり文句は、あってもなくても同じ空気のような存在という意味です。

空気コピーというのは、完全に世の中から無視されるような言葉ですから、経営理念としては微妙です。というのも、経営理念は最初に言ったように内側と外側に向けて発信するメッセージだからです。

メッセージというのは「人を動かす」ためにあると思います。例えば、社員などの内向きに発信するんだったら「この経営理念に見合った行動をしよう」と思ってもらったり、お客様などの外向きに発信するんだったら「ここの会社は面白そう。何か買ってみようかな」と思ってもらうことが重要です。

いくら経営理念としてメッセージを作成したとしても、それが空気のように、全く無視されるようなものであれば、あってもなくてもいいからです。例えば、さっきの例の中で言うと、星野リゾートの「日本の観光をヤバくする」というのはこれは非常に良いメッセージですよね。

社員の立場からすると「私たちはリゾート業の中でも、既存にない革新的な会社でなくてはならない」という意思を持つかもしれませんし、お客さんの立場からすると「何かリゾート業界において、革新的なことをやっていそうな会社だな。実際に見た宿泊施設も面白そうだから行ってみたい」と思うはずです。

僕は良い経営理念とは、このように「人を動かす」ものだと思います。では、人を動かす良い経営理念とは何なのかというと、僕は良い経営理念には以下の2つの特徴が含まれていると思います。

  • お題目じゃなく、その会社の本気の哲学・ビジョンを感じることができる
  • 表現が短く、分かりやすく、刺さる、ユニークな言葉で表現されている

まず、経営理念として絶対に含まないといけないのは最初の「お題目じゃなく、その会社の本気の哲学・ビジョンを感じることができる」という要素です。

経営理念とは先ほども言ったようにその会社の旗印であり、目指す先です。人を動かすくらい理念に共感してもらうためには、その言葉はお題目であっては絶対になりません。本気で考えていることじゃないと人を動かすことなんて無理です。

経営理念というのは、会社の哲学を一言とか一行で凝縮するので、表現的には抽象的でぼんやりとしたものになりがちです。「日本経済の発展に貢献します」「社会に新しい価値を生み出します」「お客様を大切にします」「社会に貢献します」「人々を幸せにします」とか。

経営理念は必ず具体的でないといけないということはありません。抽象的な表現でもいいんですが、重要なのは、それを本気で思っているのかどうかです。これを本気で思っているかどうかの指標としては、その抽象的な表現を具体的にユニーク(その会社独自の)な説明できるかどうかがポイントになっています。

例えば、上の経営理念でいうと、SOUSOU(アパレル・雑貨)の「新しい日本文化の創造」という経営理念は、表現としては、抽象的で、下手すれば、他の会社でも掲げているような経営理念のような雰囲気もあります。

でも、そこの経営理念に込められた想いというのは本気で、「新しい日本文化の創造」という表現にはこの会社独自のユニークな意味が込められているのです。

SOUSOUというブランドは、オリジナルテキスタイルを作成し地下足袋や和服、家具等を製作、販売しているお店です(SOUSOUについては「USPの真の意味と作り方|自分のビジネスに独自性を生み出す方法」で詳しく話したので、見ていない人は、こちらもぜひご覧ください)。

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(画像出典:http://www.sousounetshop.jp/)

SOUSOUの代表の若林さんは、日常の中に日本の伝統文化が失われているという現状に気づきます。服は和装から洋服に変わり、履き物も地下足袋から靴に変わり、他にも様々な日本の伝統文化が失われています。

ただ、日本の伝統文化を完全に復活するのは現実的じゃありません。例えば、今の現代人に昔着ていたような和服を日常に着てもらったり、古めかしい地下足袋を履いてもらうというのは無理です。

だから、SOUSOUが目指したのは「日本の伝統の軸線上にあるモダンデザイン」なんです。つまり、日本の伝統文化を現代の日常にも使ってもらえるようなデザインを提供しているんです。

簡単に言えば、これが「新しい日本文化の創造」の意味するところです。

経営理念は抽象的な表現でもいいんですが、抽象的な表現にするならこういうようにちゃんとした明確な説明ができないと良い経営理念とは言えないですね。

「社会に新しい価値を生み出します」という言葉をよく聞きますが、いつも思うんです。「新しい価値って何だよ?」ということです。

そして、二つ目の「表現が短く、分かりやすく、刺さる、ユニークな言葉で表現されている」という特徴ですが、これは経営理念をどう表現するかという部分ですね。

もちろん、表現するからには、多くの人の目にとめてもらえる方がいいですよね。そのためには「表現が短く、分かりやすく、刺さる、ユニークな言葉で表現されている」方がいいというわけです。

「日本の観光をヤバくする」(星野リゾート)「固定概念をぶっ壊す」(近畿大学)「ニッポンのおかあちゃんになりたい」(タマちゃんショップ)「28プロジェクト」(品川女子学院)などはまさにこの特徴を全て満たしています。

事例が多いので、品川女子学院の「28プロジェクト」だけを紹介しますね。まず、表現としてキャッチーでユニークで非常に良いです。

品川女子学院は1925年創立の中高一貫の女子校なんですが、1980年代後半から入学志願者は減少していき、一番ひどい時は、新入生が5人にまでなり、廃校寸前までになってしまったそうです。

そんな状況の中で、今の校長の漆紫穂子さんが就任して、大胆な改革を行い、入学志願者は増え続けています。その旗印として掲げたのが「28プロジェクト」です。

「28プロジェクト」の意味は、28歳になった時(つまり卒業して10年後)に社会で活躍している女性を育てるという意味です。以下、品川女子学院のホームページからの引用です。

なぜ28歳?未来を見すえることから、私たちは今日を語り始めます。もっと女性が活躍し、もっと世界と結ばれる未来へ。

28歳は、学んだことを社会に還元できるようになる頃でもあり、出産年齢にリミットがある女性にとっては人生のライフ・ワークバランスを考える時期でもあります。

このときに一生涯を視野に、しっかりとした足取りで未来に向かう人に育っていてほしい。そのため、自ら進路を選択し、自ら目標を設定できるようになる進路指導を実践します。

また、多くの人と協力して夢を実現できるようになるために、コミュニケーション能力を育成していきます。

そこを旗印に掲げて、学校運営を行っていくと、授業で有名な企業(キユーピー、伊藤ハム、サンリオ、ヤフーなど)とのコラボをすることになったり、その取り組みがメディアに数多く取り上げられることによって、入学志願者が激増しました。

この28プロジェクトは、一つ目の「お題目じゃなく、その会社の本気の哲学・ビジョンを感じることができる」も満たすことができていますし、二つ目の「表現が短く、分かりやすく、刺さる、ユニークな言葉で表現されている」も満たすことができています。

経営理念の表現として重要なのは、「手垢にまみれた言葉を使っていないか」という点です。どこかでよく聞いた言葉は簡単に無視されます。なので、表現としてもユニークなものを使っていけると非常にいいですね。

2.経営理念の効果的な作り方

では、次に具体的な経営理念の作り方についてお話していきたいと思います。

2-1.理想世界の構築

経営理念を作るためにまずやるべきなのは、自分自身の本当の思いを整理して、書き出すことです。経営理念というのは、先ほども言ったように、「この会社はこういう方向性に進んで行きたい」という旗印だからです。

ビジネスというのは、お客さんを現状から、理想世界に導いていくことだと思います。理想世界とは自分がお客さんを連れて行きたいと思っている理想の未来の事です。

例えば、英会話のスクールを経営しているのであれば、お客さんに「世界のビジネスの現場で活躍するビジネスマンになってもらいたい」という理想世界があるかもしれませんし、ブランドクリエイター(デザイナー&コンサルタント)の僕だったら「志のある経営者にブランドになってもらいたい」という理想世界があります。

これは、志を持って、ビジネスをやっているんだったら、必ずあります。これが経営理念のベースになるので、まずは、ここを言語化していきます。

理想世界を言語化する際のポイントは、「誰に」「何を」「何のために」「どうなってもらいたいのか」を箇条書きでいいので書き出すことです。

  • 誰に:どんなお客さんに
  • 何を:どんな商品・サービスを提供して
  • 何のために:自分のビジネスの目的
  • どうなってもらいたいのか:お客さんを連れて行きたい理想の未来

「誰に」というのは、自分が理想世界に連れて行きたいお客さんのことです。お客さんは色んな人が想定できますが、その中でも自分の会社は特にこういう人の助けになりたいというのが必ずあるはずです。

僕だったら、「本当に良い商品・サービスを持っていて、志も持っているけど、デザインとマーケティングの部分が苦手」という人です。

「何を」は自分の会社が提供している商品・サービスのことですね。これは個別具体的な商品・サービス名ではなくて、全てを統合したような抽象的な表現になると思います。例えば、ホームページ制作、名刺制作、映像制作を提供しているとしたら、それを包括して「デザイン」という表現になるかと思います。

そして抽象化した後に、それを具体的な表現として下ろしてくる必要があります。つまり、この例で言うと「デザイン」というのを「どんなデザインなのか」ということを具体的に書いてみる必要があります。「そば」だったら、「どんなそばなのか?」ということを考える必要があります。

「何のために」というのは、自分のビジネスの目的ですね。ここも経営理念を作る際には重要な要素になります。自分の会社は「何のために」存在しているのかという根本的な部分ですね。

この「何のために」というのはぼんやりとした表現になりがちです。例えば「人々を幸せにするために」「新しい価値を生み出すために」「社会に貢献するために」という風に。これは先ほども言ったように、最終的に空気コピーになってしまいます。

だから、ここは具体化する必要があります。「人々を幸せにするために」と言ったときに、「その人々とは誰か?」「幸せとは何か?どんな状態にすることなのか?」「私たちの会社は何を通じて幸せにできるのか?」ということを具体的に落とし込んでいってください。

そして、「どうなってもらいたいのか」というのはお客さんを導きたい理想の未来のことです。28プロジェクトだったら、「卒業の10年後に社会で活躍できる女性」になってもらいたいというようなものですね。

理想の未来も重要なのは、抽象的な表現ではなく、具体的なレベルまで落とし込みましょう。「社会で活躍する」というのはどんな状態なのか。アイディアレベルでいいので、どんどん書き出していきましょう。

まずは、ここを箇条書きでいいので、言語化していきましょう。

2-2.サイレントマジョリティーとの融合

そして、この4つの要素を一文にすると、理想世界の全体像が浮かび上がってきます。これは経営理念の根幹になります。まず、どんなに長くても、文章的におかしくてもいいので、これを一文にしていきましょう。

で、この理想世界というのは、自分の本音であり、自分がやりたいことです。でも、この理想世界というのは、世の中から求められていない場合もあります。

例えば、一番わかりやすい例で言うと、よく戦隊モノの敵のボスは「世界征服をしたい」ということを言いますが、もしこんな理想世界を作ったとしても、誰からも求められていません。

誰からも求められていないようなものを経営理念を作るための根幹にしてしまうと、誰からも支持されないような微妙な経営理念が出来上がってきます。

なので、理想世界で重要なのは、さっき決めた「誰に」という人たちから、多く支持されるかどうかということです。つまり、その人たちのサイレントマジョリティーを拾えることができているかどうかが重要です。

サイレントマジョリティーというのは、簡単に言えば、「みんな口には出さないけど、心の中では思っている不満や悩みや希望」のことです。これが理想世界に入ってくると、非常に強力なものになります。

例えば、品川女子学院の28プロジェクトというのはサイレントマジョリティーを拾うことができています。

世の中に存在している多くの中学や高校のベクトルはその先にある「進学」にしか向いていません。つまり、「うちの高校や中学から何人の生徒を名門の大学などに輩出できるか」ということです。そして、受験勉強を学生生活の中心に詰め込む。

でも、「学校の本当の役割はそこなのか?」「良い学校に入ればそれでいいのか?」「それで社会に出たときに活躍できるのか?」というとそうじゃありません。偏差値が高い大学に入った人間が必ずしも社会で活躍しているという訳ではありません。

そういう疑問を持っている人たちというのは少なからずいます。これがサイレントマジョリティーです。28プロジェクトというのは受験の先にある10年後の未来に光を当てています。教育方針もきっとそうなはずです。だから、うまく拾えていて、経営理念としては素晴らしいものなんです。

自分の理想世界もここを拾えているのかを見る必要があります。サイレントマジョリティーが分からないという場合は「誰に」でターゲットに決めた人たちと対話する必要があります。

もっと彼らのことをよく知る必要があります。対話の際に聞くべきことは、彼らのストーリーです。ストーリーを何人も聞いていくことで、自然と共通して浮かび上がってくる「不満・悩み・希望」というのがあります。

例えば、ビジネス英会話を教えているなら、自分がターゲットとしている人の話を聞いていくと、「今までこんな挫折があった」「現場で英語を話してこんな失敗をした」「こういう先生や教材から学んだけど、上手くいかなかった」「こんな英会話スクールがあったらモチベーションを保てる」など色んなことを聞くことができます。

その声を自分の理想世界と融合させることがあると非常にユニークなものになると思います。

2-3.経営理念への昇華

では、この理想世界を次に経営理念へと変える作業をやっていきます。

2-3-1.同じ業界の経営理念のリサーチ

まずやるべきことは、自分と同じ業界の会社の経営理念をリサーチすることです。インターネットからホームページを見ていくだけでもいいです。片っ端から、最低でも50社以上の経営理念をコピペして、一覧表を作りましょう。

なぜ、まず、これをするのかというと、経営理念にした時に、空気コピーにするのを避けるためです。つまり、経営理念という形に言語化した時に、多くの人の心に刺さる表現をするためです。

多くの人の心に刺さる表現をするためには、他の会社と同じような表現を使っていては無視されます。「社会に貢献します」「社会に新しい価値を生み出します」「人々を幸せにします」という表現が、なぜ刺さらないかというと、そんなことは多くの会社が入っているからです。

でも、例えば、近畿大学のように「固定概念をぶっ壊す」という経営理念が、なぜ印象に残るのかというと、こんなことはどんな大学も言っていないからです。

リサーチしていくと、必ず、その業界の経営理念の中でよく使われている言葉が浮かび上がってくると思います。それをメモしておきましょう。そして、自分が言語化する時はその表現は使わないでおきましょう。

2-3-2.経営理念のコピーの基本構成

経営理念は言語化するときには、キャッチコピーとサブコピーに分けると作りやすいです。

近畿大学でいうと、「固定概念をぶっ壊す」という見出しに当たる文章が「キャッチコピー」でそれを説明する文章が「サブコピー」です。

固定概念をぶっ壊す(キャッチコピー)

「不可能を可能にするのが、研究だ」1970年、近代はその言葉を信念に、不可能と言われたマグロの完全養殖に挑んだ。時には笑われ、バカにされ…それでも、諦めなかった。費やした年月は30年以上。そして、やり遂げた。

そんな近代がいま、「大学の序列」に挑んでいる。笑うやつも、バカにするやつも、いるかもしれない。しかし我々は、不倒の精神で、やり遂げる。古くさい固定概念をぶっ壊す。不可能を可能にするのが近代だから。(サブコピー)

なので、経営理念を作る時は「キャッチコピー」は何にしようかな?「サブコピー」は何にしようかな?というふうに考えます。

2-3-3.経営理念のキャッチコピーを言語化するときの4つのポイント

次に経営理念のキャッチコピーを言語化するときのポイントをお伝えしていきます。経営理念を言語化するときに重要なのは、いかに多くの人(ターゲットとした人)の心に刺さる言葉を作ることができるかです。

サブコピーの方は説明文なので、普通に書けば書けると思います。

多くの人の心に刺さるキャッチコピーにする際は、以下の4つのポイントを意識するといいです。

  • 抽象的な表現を具体化する
  • 常識とは逆のことを言う
  • 合わない言葉を組み合わせる
  • 比喩で表現する

まず、最初の抽象的な表現を具体化するというのは、今まで話してきたとおりです。「社会に貢献する」という思いはそれはそれでいいです。でも、それを具体化する必要があります。「どう貢献するのか?何で貢献するのか?」ということを具体化しましょう。これは一番やりやすい方法なので、ぜひ使ってみてください。

次に常識とは逆のことを言うというのも、心に刺さるものになります。常識とは逆のことを言うと、賛成であれ反対であれ、多くのリアクションをもらうことができます。例えば、日本はまだまだ学歴社会ですが、「卒業した大学だけで人生は決まらない」というようなことを言うと、多くの人に刺さるコピーになります。

これは単純に常識と逆のことを言えばいいのではなくて、それが論理的正しさを貫いている必要があります。「卒業した大学だけで人生は決まらない」というものがあるとしたら、これは論理的に正しいです。上手くこの主張が正しいということを説明できればOKです。

合わない言葉を組み合わせるのもいいですね。英会話のNOVAの「駅前留学」とかそうですね。これは記憶に残っている人多いはずです。「駅前」と「留学」はそもそも全く合わない言葉です。留学というのは国外でするものだからです。

自分の経営理念に関連する言葉と、全く異なるキーワードで言葉遊びをしていくと、今までにないキャッチコピーを生み出せる可能性があります。

最後に比喩で表現するですが、これはつまり例えるということですね。エナジードリンクのレッドブルのキャッチコピーは、「レッドブル、翼を授ける」です。非常に良い例えですよね。このエナジードリンクを飲んだ後の未来が想像できる、良い例えです。

この4つの要素を意識しながら、ぜひ、経営理念のキャッチコピーを作ってみてください。

2-3-4.経営理念を表現する言葉が見つからない時

でも、経営理念の特にキャッチコピーの表現が見つからないという場合はあると思います。そんな時は、もうすでに上手くまとまっているキャッチコピーから、表現を借りるというのもありですね。

例えば、近畿大学の「固定概念をぶっ壊す」というのは、小泉元首相が「自民党をぶっ壊す」という印象的なフレーズを入れ替えただけです。

既に完成されているキャッチコピーを探すためには、キャッチコピー集のようなものを買ってもいいですし、映画のタイトルでもいいですし、本のタイトルでもいいですし、漫画の名台詞やドラマの名台詞を参考にするのもいいと思います。

キャッチコピーを集めた「キャッチコピー集めました」というようなサイトもあるので、こういうサイトも参考にするといいでしょうね。

まとめ

では、最後に今回のまとめをしておきたいと思います。

まず、経営理念とは、「会社(個人も含めた)が社会に対して掲げる旗印」を言語化したもののことです。つまり、この会社はこういう方向性に向かって歩んでいくという決意を言葉にしたものです。

良い経営理念とは、人を動かすものです。人を動かすためには、以下の二つの条件を満たす必要があります。

  • お題目じゃなく、その会社の本気の哲学・ビジョンを感じることができる
  • 表現が短く、分かりやすく、刺さる、ユニークな言葉で表現されている

経営理念の作り方としては、まず、理想世界(お客さんを連れて行きたい理想の未来)を明確にします。

  • 誰に:どんなお客さんに
  • 何を:どんな商品・サービスを提供して
  • 何のために:自分のビジネスの目的
  • どうなってもらいたいのか:お客さんを連れて行きたい理想の未来

そして、この理想世界をサイレントマジョリティー(口には出さないけど皆が思っている不満や悩みや希望)と融合させます。サイレントマジョリティーをリサーチするためには、ターゲットの人と対話し、ストーリーをヒアリングする必要があります。

経営理念は基本的にキャッチコピーとそのキャッチコピーを説明するサブコピーで構成されているので、この二つをどんなものにするのかを考えます。

まずは、同じ業界の会社の経営理念を最低でも50個リサーチして、書き出し、そこでよく使われているフレーズや言葉を使わないようにします。

そして、経営理念を多くの人の心に刺さるように言語化するためには、以下の4つを意識する必要があります。

  • 抽象的な表現を具体化する
  • 常識とは逆のことを言う
  • 合わない言葉を組み合わせる
  • 比喩で表現する

表現が見つからないという場合は、もう既に完成度が高いキャッチコピー(映画・本・ドラマ・漫画・商品・広告など)を参考にするといいです。

では、今回は以上になります!お疲れ様でした^^

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中江 翔吾
名前:中江翔吾。職業:デザイナー&Web集客コンサルタント。一流のデザイナーからグラフィックデザインを学び、フリーランスのデザイナーとして活動を開始。その後、インターネットマーケティングを学び、独自のネット集客の仕組みを構築。現在は、デザインとネットマーケティングの視点から「コミュニティ集客術」を提唱し、個人を始め中小規模のビジネスモデルを運営している人たちに集客の仕組み作りを提供している。

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プロフィール
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中江 翔吾 / Shogo Nakae
グラフィックデザイナー / Webデザイナー / コンサルタント
1991年3月生まれ。大阪府出身。

はじめまして!ブランドクリエイターの中江翔吾と申します。

「CREATE A BRAND」をコンセプトに、ブランド構築や集客を起こしていくためのデザイン制作(Web、グラフィック)とコンサルティングを提供しています。

このブログでは、Webマーケティングのことを基軸に、ブランド論やマインドセット、雑多なビジネスコラムなんかを配信していきます。

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