2016年10月7日

差別化戦略の本当の意味|差別化を図る方法と事例を一挙紹介

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どうも!ブランドクリエイターの中江です。今回のテーマは「差別化」についてです。

なぜ、最初にこのテーマを話すのかと言うと、差別化という言葉を理解し、それを本当に実践出来るかどうかでビジネスの結果が大きく変わってくるからです。

例えば、あなたはこんな風に悩んでいませんか?

Webサイトにアクセスは流しているのだけれど、なかなか成約率が上がらない。 価格競争に巻き込まれて、どんどんジリ貧になっていっている。ネットからの売上を更に伸ばしていきたい。

こういった悩みのほとんどは、差別化を実践していく事で簡単に解決していく事ができます。

というのも、他の競合との明確な違いがわからないからお客さんに選ばれないからですね。

例えばですよ。自分の地元に美容室A、美容室B、美容室Cがあるとします。それぞれの美容室は、すべて同じメニュー、美容師のキャリアもほとんど同じで、腕も文句なし、お店の雰囲気もどこもお洒落で、ほとんど全て同じ。Webサイトに書かれている内容もほとんど同じ。

この中から自分が行きたい美容室を選べますか?

恐らく、無理だと思います。たぶん、この場合は選ぶ基準は、値段になると思います。だって、どこで切っても同じなんですから。

例えば、美容室Aのカット料金が4000円、美容室Bは5000円、美容室Cは4500円だとするなら、恐らく美容室Aにお客さんが集中するでしょう。じゃあ、美容室BとCは、美容室Aよりも値段を下げて…みたいな悪循環に入り込み、価格競争に入っていきます。

これって結構、極端な例ですが、実際に大小の違いはあるとしても業種業界問わずにどこでも起こっていることです。価格以外で明確な違いを生み出せないと、こうなってしまうんですね。

参考までにホットペッパービューティというサイトをご覧ください。このサイトは、全国の美容室を集めたサイトになっています。特に都会の方の美容室を検索してみて、眺めて下さい。

「あ、ほとんど先言っていたことと同じような状態だな」と実感できるはずです。だって、どの店も「同じ」ように見えてしまうからです。

そして「同じ」ように見えている限りは、「値段」で選ばれるようになります。

「値段」で選ばれる状態って、ビジネスをする人にとって正直キツいですよ。だって、彼らが選んだ基準はあくまでも「値段」なんで、自分よりも更に安い商品やお店が出てくれば、簡単にそっちに乗り換えられちゃいますから。金の切れ目が縁の切れ目ですよ。

でも、逆にそんな同じような美容室が溢れている中で、お顔そりまでやってくれるメンズ専門の美容室Dがあったらどうですか?

美容室ってやっぱりお洒落なイメージがあって、行きづらい…でもお洒落にカットしてもらいたいという男性は多いはずです。それに普通の美容室では理容師免許を持っている美容師がいないので、床屋のように顔そり(眉毛やヒゲ)までやってくれるお店はないんですね。顔そりまでやってくれるお店なら通いたいという人は多いはずです。

これで先ほどのAとBとCの美容室と見比べて、Dの美容室は圧倒的に魅力的に感じる人もいるんじゃないでしょうか?特に男性は。

つまり、他との違いを明確に生み出すこと(差別化)で選ばれるようになるわけです。

Dの美容室は少し価格を上げたからといっても、お客さんは簡単には離れないはずです。Dでしか受けられないようなサービスやコンセプトがあるからです。

これが簡単に言えば差別化です。インターネット上でもこの差別化を上手く利用していくことで、確実に売上を上げることができます。

今回は、この差別化をテーマにお話していき、インターネット上で差別化していくための具体的な戦略もお伝えしていきたいと思います。

では、早速始めていきましょう。

1.なぜ、差別化が必要なのか

まずは、差別化していくための具体的な方法論に入っていく前に、「なぜ意識的に差別化を行っていく必要があるのか」、そして「どういう差別化を行っていくべきなのか」という大前提をお話していきたいと思います。

差別化の具体的な方法論に入る前に、この2つを確認していくことで、これからご紹介していく差別化戦略を正確に活かすことができるからです。

では、早速始めていきましょう。

1-1.選択肢過剰の時代

かつて、未来学者のアルビン・トフラーは『未来の衝撃』(1970年)の中で、こう語りました。

「皮肉なことに、将来、人は選択肢がないことではなく、選択肢が過剰であることに苦しむことになるだろう」

トフラーの予言は、そっくりそのまま私たちが生きる現代に当てはまるようになってしまいました。

そもそもなぜ差別化が必要になったのかというと、「選択肢が多すぎて違いがよく分からないから」という一言につきます。 さっきの美容室のように、違いがよく分からないから、選びようがないんですね。

例えば、一番身近でわかりやすいのはスマホかもしれませんね。携帯ショップに行って、スマホを選ぼうとしても何を基準に選んだら良いのか正直よく分かりません。笑

家電マニアなら違いがわかるかもしれませんが、どのスマホを買ったからといっても、カメラも今ではデジカメ並みに綺麗に取れますし、電話やメールも普通にできますし、LINEもFacebookもなんでもできます。値段も変わらないですし、電池持ちもそこまでスマホで格差が出ているわけではありません。

「選択肢が多すぎて選べない」というのは、まさにこんな状態のことです。

それは、何もスマホだけではなくて、ありとあらゆる業界に当てはまります。

例えば、僕は大阪に住んでいるんですが、「髪を切りにいこう」と思えば、大阪の中心地の梅田、心斎橋、難波、天王寺には20分以内で通えますし、その中でなんぼほど美容室があるでしょうか。その上、先ほど紹介したホットペッパービューティというサイトを使えば、その地域にある美容室の情報は、スマホでササッと仕入れることができます。

選択肢は、恐らく200件以上もあるでしょう。

この中から選べって言われてもなかなか難しいわけです。特に美容室なんかそれなりにキレイにカットしてくれたら言うことはないわけですし、今の時代、カットが下手な美容室なんてほとんどないんですから。

1-2.機能的価値だけでは差別化は難しい

この事実からわかるのは、「機能的価値では差別化は難しい」ということです。

機能的価値とは何かというと、その商品・サービスが提供する根本的な価値です。もっとわかりやすく言うならば、効果・効能みたいなイメージですかね。

例えば、先ほどのスマホで言えば、機能的価値は「電話ができる」「メールができる」といったものであり、美容室であれば「髪を切る」といったことがこれに当たります。

なぜ、機能的価値で差別化が無理なのかというと、簡単に真似されるからです。

例えば、スマホで新しく「水中で撮影できるカメラを搭載しました!」という商品が発売されれば、恐らく競合メーカーの社員に購入され、分解され、その機能を簡単にパクられます。

美容室でもそうですよね。美容室なんて、男の私にしてみれば、「キレイにカットしてくれれば特に問題はない」わけです。

そりゃあ、子供の頃であれば、近所の床屋のおっちゃんに髪の毛を変にカットされた思い出もありますが(笑)、今の美容師はプロとしてのスキルを持ち合わせ、どこにいっても大失敗の髪型にはならないと思います。

なぜなら、プロの美容師のスキルを体系的に学べる専門学校などが存在し、実際に店舗に入っても経験を積んでいけるからです。

簡単に真似されるからこそ、同じような商品・サービス・お店が世の中に溢れているんですね。

良質なサービスを提供するのは当たり前。圧倒的に結果を出すためには、ここを一歩踏み出たアプローチが必要になってくるわけです。

1-3.差別化の事例

実際に現在、世の中で特に売れているものには、機能的価値以外にはっきりとした違いがあります。

そして、はっきりとした違いはインパクトを与え、人々の記憶に残り、必ず選ばれます。

1-3-1.Apple製品の差別化

例えば、Appleの製品なんかそうですよね。Appleで思いつくのは、スマートフォン、タブレット、パソコンなどの家電製品です。

大型の家電量販店に行くと、同じようにスマートフォンやタブレットやパソコンが置いてありますが、どれを見てもほとんど違いがわからない。

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でも、Apple製品だけはどこか明確な違いを感じさせるものがある。美しいコンセプトを感じさせるようなデザイン、シンプルな操作性、醸し出している世界観…

スマートフォンやタブレットやパソコンで、Apple製品よりもスペックが高いものは探せばいくらでも見つかります。

パソコンなんて自分の好みに応じて、一からカスタマイズできますから。

でも、Appleにしか出せない明確な違いがあるからこそ、熱狂的なファンを抱えています。私も自分の身の回りのものはApple製品ばかりです。笑

1-3-2.今治タオルの差別化

その他には、今治タオルなんかもそうですね。明らかに普通のタオルとは差別化ができています。

今治タオルとは、愛媛県の今治というタオルの名産地で作られているタオルのことで、120年以上も歴史のあるタオルブランドです。最近、日本を代表するクリエイティブディレクターの佐藤可士和さんがブランディングしたことでも有名ですね。

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とにかくこのタオルも普通のタオルじゃないです。公式のオンラインショップを見てもらえれば一目瞭然ですが、デザイン、品質、特にタオルへのこだわりが半端じゃないです。

今治タオルは特にタオルの吸水性に力を入れていて、作り上げたタオルを水の上に浮かべて、5秒以内で沈まないタオルは売らないというこだわりぶりです。

そして独特の優しいふんわりとした触り心地は、今治タオルの産地に流れる良質な水が生み出しています。

たかがタオルと思われる人もいるかもしれませんが、今では出産祝いやお歳暮などの贈答品にまでされており、値段も2枚で4000円以上と高級ですが、多数のファンを獲得しています。

1-3-3.ダイソンの差別化

その他には、掃除機のダイソンなんかもありますよね。

私は、掃除機の種類に関しては全くといっていいほど無知ですが、「ダイソン」という掃除機だけは、はっきりと記憶しています。

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「吸引力の落ちないただ一つの掃除機」というコンセプトは誰もが聞き覚えがあるはずです。

サイクロン技術を導入し、非衛生的な紙パックを排除し、デザインもめちゃくちゃかっこいい。価格帯もその他のメーカーの3〜4倍ほどに設定されていて、普通の掃除機ではないということが誰の目にも明らかです。

この3種類の商品がなぜ爆発的にヒットしているのかというと、明らかに同じジャンルの商品とは一線を画しているからです。これはネット上で何かを販売する時も同じです。

1-3-4.USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の差別化

日本を代表するテーマパークの一つのUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)もそうですよね。

USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のコンセプトは「世界最高をお届けしたい」というものです。

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ディズニーランドが「ディズニー」という世界観を売っているのに対して、USJは世界最高のエンターテインメントを強みにしています。

例えば、ハリーポッターやスパイダーマンといった、アトラクションは世界であらゆる賞を受賞した世界最高品質の乗り物ですし、クリスマスやハロウィンの時期にテーマパーク内で行われるイベントも「世界最高」のエンターテインメントを追求したものでしょう。

他のテーマパークでは届けることができないエンターテインメントがあるからこそ、今、爆発的に来場者数を伸ばすことができています。

2.競合と差別化するための基本戦略

じゃあ、具体的に売れているものと売れていないものとの違いって何なの?

具体的に今から差別化していくために、どんな行動をとることができるの?というのが次のテーマです。

2-1.差別化に必要な4要素

今の時代は、先ほど見てきた様に機能的な価値だけでは差別化は難しくなりました。

美容室なら「どこでカットしても上手く切ってくれる」、カフェなら「どこで食べてもお洒落だし、それなりに美味しい」、掃除機なら「性能もよく、細かいホコリも吸い込んでくれる」…

じゃあ、どうすればいいのか?

それは「感情」を強く揺り動かすという必要があります。つまり、感情的価値で差別化していくことが重要になります。「なんか好きだなあ」とか「なんか嫌いだな」という感覚ですね。

人間は論理だけではなくて、感情でも動きます。特に機能を全面に押し出した論理的な説得で差別化が難しくなっている今、この感情的価値を上手く強化していく事で、劇的に変化を生み出していくことができます。

以下では、感情的価値で差別化をするための4つの要素である「理想世界」「ストーリー」「キャラクター」「デザイン」をご紹介していきたいと思います。

2-2.理想世界による差別化

まず、差別化を行っていくために最初にやるべきことは「理想世界」の構築です。

そもそもなぜ、色んな商品・サービス・お店・会社が同じように見えるのかというと、「理想世界」の構築が雑か、伝わっていないかの2種類に別れます。

「理想世界」とは、簡単に言えば、お客さんを一緒に連れて行きたい理想の未来のことです。

これはあなたがビジネスをしているのであれば、意識していなくても持っているはずです。なぜなら、ビジネスとは「理想の未来」へお客さんを連れて行くという事だからです。

例えば、ダイエットのコーチをしているとしたら、恐らくその人が持っている「理想世界」があるはずです。「今までどんなダイエット方法を試してみてもダメだった人を、一切リバウンドせずに健康的に痩せることができるようにしたい」といったようなものです。

インターネット上で色んなサイトを見てみるとわかるんですが、この理想世界を表現している人はまだまだ少ないです。

今の時代は、単なる髪を切ってくれる美容室では選んでくれないんです。そうではなくて、例えば「年配の方でも気軽にお洒落を楽しむことができるようになる」美容室であれば、選んでくれるわけです。

理想世界は、言い換えると「どんな」を表現する手段であり、自分自身のビジネスのコアとも言えますね。では、以下では理想世界の構築法をお伝えしていきます。

2-2-1.理想世界の4要素

理想世界を構成するのは、以下の4つの要素です。

  • 「誰に」
  • 「何を」
  • 「何のために」
  • 「どうなってもらいたいのか」

つまり、「誰に」(どんなお客さんに)、「何を」(どんな商品・サービス)を提供して、「何のために」(自分のビジネスの目的)、「どうなってほしいのか」(お客さんを連れて行きたい理想の未来)という4つの要素ですね。

この4つの要素を自分のビジネスに当てはめてまずは考えていくことから始まります。

では、一つずつ要素を解説していきますね。

2-2-1-1.「誰に」

まず、「誰に」(どんなお客さんに)は、自分が対象にしているお客さんのことです。なぜ、これを定めるのかというと、自分自身のメッセージをより明確に自分がお客さんにしたい人に届けるためです。

そして、ポイントは絞るということです。

なぜかというと、例えば、美容室をやるにしても、「全員来て下さい!」じゃ誰も反応しないわけです。だって、それはどこの美容室も同じだからです。他と同じになってしまえば、確実に選ばれません。

それを例えば、「くせ毛に悩んでいる人来て下さい!」だったら、くせ毛に悩んでいる人は反応して興味を持つわけです。

この「誰に」を考える時のポイントは、以下の6つの要素を踏まえて考えると、具体的にイメージできるようになります。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 職業(年収)
  • 家族構成
  • 興味
  • 悩み

あなたがお客さんにしたい人は、どれくらいの年齢の人で、性別はどっちで、どこに住んでいて、職業は何をしていて年収はどれくらいある人で、家族構成はどうで、普段はどんなことに興味があって、どんなことに悩んでいるかさえわかれば、ビジネスとしての方向性もはっきりしてきます。

例えば、美容室で「年配の方」をターゲットにしているのなら、ホームページのヘッダーの写真素材に若い美人な女の子を起用し、お洒落なデザインにはしないはずです。だって、そんな雰囲気の美容室は、年配の方は行きにくいですから。

具体的に1人をイメージできるくらいまでは想像しなくても大丈夫です。あくまで典型的な人を意識すれば良いです。

その他にもこの「誰に」が明確に定まれば、日々のブログなどでの情報発信も変わってくるはずです。自分がお客さんとしたい人に受けるような文章の内容、書き方になるはずです。ここがまず決まらない限り、インターネットで情報発信することも上手くいかないんですね。

2-2-1-2.「何を」

では、次に「何を」について。この「何を」は、いわゆる自分自身が提供する商品・サービスのことで、お客さんを理想の未来に連れて行くための武器になるものです。

この商品・サービスの中身という点では差別化は難しいかもしれませんが、切り口を変えることで、先ほど定めた「誰に」に響くものを構築することができます。

例えば、「前髪のくせ毛に悩んでいる」人に対して、美容室で提供できるのは、恐らくどこも「縮毛矯正」か「ストレートパーマ」しかないとおもいます。

でも、例えばこのメニューを「もし、満足のいく前髪にならなかったら全額返金します」とか「縮毛矯正の後のヘアケアもばっちり!超高級トリートメント付き前髪ストレート」といったような切り口にすることができるはずです。

そうすれば、ただの「縮毛矯正」や「ストレートパーマ」が魅力的でユニークな商品になります。切り口を少し変えるだけでも、選ばれる理由になります。

2-2-1-3.「何のために」

では、次に「何のために」について。この「何のために」とは、自分自身のビジネスの目的です。自分自身がビジネスを行う目的は何なのか。何のために活動しているのか。この根本的な軸となるものが抜け落ちてしまっていると、選ばれ続けるということはあり得ません。

例えば、「ただ、何となくパン屋をやっている」というお店と、無農薬の素材にこだわり「お客さんの笑顔と健康と幸せのために」やっているパン屋とではどちらが行きたくなりますか?

もちろんこれは後者だと思います。

そして、この「何のために」というのは、自分の本音が投影されているということと自分以外のためになっているということがポイントです。自分の本音ではなく、概念をこねくり回しただけのキレイごとの「何のために」は、いずれぼろが出ます。

この「何のために」という自分の想いは、あなたの活動全体に表現されて、一種のオーラを纏うことになります。もちろん、この「何のために」は、ウェブサイトのプロフィールや日々の情報発信で繰り返し伝えていくことで、大きな差別化になるでしょう。

単純にそういう想いを持った人は魅力的で人は集まってきますからね。

2-2-1-4.「どうなってもらいたいのか」

では、最後に「どうなってもらいたいのか」についてです。これは最初に定めたお客さんになってもらいたい人たちをどういう未来に連れて行きたいのかということです。

ここももちろん本音です。自分の本音に共感してくれた人こそが最高のお客さんになりますし、そういうお客さんにとってあなた自身が究極の価値となります。

「どうなってもらいたいのか」というのは、より具体的にイメージできるレベルまでに言語化するということがポイントになります。

例えば、単純に「痩せてもらいたい」というのはちょっと弱いんですね。そうではなくて、「自分が理想とする体型を手に入れることができて、リバウンドもせずに、自信に満ちて健康でいられるライフスタイルを手に入れてもらいたい」というようなものであればOKです。

具体的にイメージできるレベルまでに言語化するためには、深掘りが重要です。「痩せてもらいたい」→「どんな風に?」「なぜ?」といった具合に問いかけていくことで、自分が目指しているものが具体的に見えてくるはずです。

2-2-2.コンセプトの言語化とネーミング

では、理想世界の4つの要素が完成したら、次にその理想世界を一言で表してみましょう。

この作業が一番難しい作業になると思います。この4つの要素を踏まえた上で、一言で表すとどうなるのか(=コンセプト化)。そして、名前をつけるとどうなるのか(=ネーミング)と考えてみて下さい。

世の中で売れている商品は、全てこのコンセプトの言語化とネーミングという作業を終えています。

例えば、先ほど紹介した掃除機のダイソンのコンセプトは、「吸引力の変わらないただ一つの掃除機」です。名前は、もちろんダイソンです。

なぜ、このようにコンセプトを一言で表したり、ネーミングを付けるのかというと、人々に記憶されやすくなり、伝わりやすくなるからです。

「ダイソン、吸引力の変わらないただ一つの掃除機」という言葉が全てを物語っています。これがあるだけで、他の掃除機とは明らかに一線を画している印象を受けます。

このネーミングは、そのまま社名になることもあり得ますし、そのままブログタイトルにだって使えるはずです。

自分の活動のコンセプトを一語で伝えられるのは、強力な武器になります。

もう一例、挙げておきます。イギリスのスポーツブランドのリーボックが出した「イージートーン」という靴です。この靴も世界でかなり売れました。

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この靴のコンセプトは「履くだけでジム」です。つまり、この靴を履くだけで、痩せるというものですね。ジムにも通えない忙しいOLさんに向けて開発された商品です。

靴も単純に靴では他との違いがわからず売れないんですね。その靴というカテゴリーの中でも「痩せる」というコンセプトを打ち出したからこそ、このイージートーンは爆発的にヒットしました。

コンセプトの言語化とネーミングは、ぜひ自分の腑に落ちるまでやってみてください。活動していく中で、それが見つかる場合もあります。

このコンセプトの言語化ができれば、自分自身のビジネスにメッセージ性が生まれ、それに共感できるお客様が集まってきます。

2-2-3.ユニーク性とサイレントマジョリティ

そして、最後に自分自身が打ち出している理想世界は、ユニーク性がありサイレントマジョリティの代弁者となっているのかを確認しましょう。この2点が揃うことによって初めて、ブランディングは上手くいきます。

自分自身が打ち出している理想世界は、当然ですがユニークでないといけません。ユニークとは他にはないということです。

例えば、靴を販売するとして、「履くだけで痩せる」というようなコンセプトを打ち出しても、それはもう既にリーボックが打ち出しているコンセプトなので、「劣化版」のようにしか感じられないんですね。

ユニークなコンセプトを打ち出すためには、必ず競合がどういった理想世界を掲げているのかを4つの要素に照らし合わせて、分析してみると良いでしょう。ライバルを分析していくことで、自分が主張したいメッセージも強くはっきりわかってくるようになりますし、穴が見つかると思います。

そして、その理想世界はサイレントマジョリティの代弁者であるという事も重要です。サイレントマジョリティとは、「そうそうそう。こういうものが欲しかったんだよなあ」と口には出さないけど皆思っている隠れた声のことです。

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(画像出典:actionjapan.jp

例えば、ローソンが開発したプレミアムロールケーキというスイーツがありますが、これも実は、サイレントマジョリティを代弁した商品でした。

ロールケーキとはこの商品が発売される前は、デパートなんかでロール一本丸々売られていて、なかなか会社の休憩時間などを利用して手軽に買いにいけるスイーツじゃありませんでした。

そんな中で、「1人で気軽に食べる事ができるローリケーキ」というコンセプトを打ち出して、発売したところ大ヒットしました。

いくら奇をてらったユニークな理想世界を打ち出しても、それが誰にも求められていないようなものであれば、選ばれるわけがありません。

例えば、「世界一吸引力の弱いただ一つの掃除機」というようなものは、確かに他のライバルは打ち出していない切り口ですが、そんな掃除機は誰も欲しくないのです。笑

このサイレントマジョリティを調べるには、それは自分がお客さんにしたい人にリサーチするしかありません。一番効果のあるリサーチ方法は、実際に雑談しながら対話してみることです。アンケートをとるのもありですが、一番良い方法はできるだけ多くの人と対話することです。

その会話の中から、潜在的にある共通の悩みを導き出すことができれば、人を吸引する強力な理想世界を構築する手助けになります。

2-3.ストーリーによる差別化

そして、次に感情を動かすための2つ目の要素として、「ストーリー」について解説していきたいと思います。

ストーリーもコンセプト同様にお客様から選ばれる理由として強力な力を持ちます。人は、なぜかストーリーを読むとそこに共感し、巻き込まれてしまいます。

例えば、お茶をネットで販売しているAとBというネットショップがあるとします。

Aのネットショップでは、単純にネット上でお茶を販売しているだけの普通のネットショップ。Bのネットショップでは、Webサイト上にオーナーのプロフィールページが用意されてこのように書かれていました。

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「今から20年以上も前のこと、当時大学生だった僕は、静岡にある茶産地で飲んだ一杯のお茶に衝撃を受けて、大学を中退し、『お茶』に関わる仕事をしたくて、茶農家を目指しました。

そして、静岡、京都で10年間修行を積んだ後に、自分が納得のいくお茶をついに完成させることができました。

お茶は、私たちの日常に密着した飲み物です。お茶は私たちの日常を形づくるものです。私はこだわりのお茶を提供して、飲んで頂く方に『より健康に、より幸せに』なってもらいたい。

だからこそ、私は全国にこのお茶を届けたくて、このネットショップをオープンしました。一杯のお茶の感動をぜひ味わってみて下さい。」

どちらから買いたくなりますかね?

もちろん、これはBから買いたくなりますよね?何となくですが、オーナーの人柄も伝わってきますし、お茶に対する想いもひしひしと伝わってきます。

これがストーリーの力なんですね。

では、具体的にネット上でストーリーを展開する際に使う場合は、どのようにしていけばいいのか?

以下ではこれを見ていきたいと思います。今回ご紹介するのは、ストーリーの基本的な2パターンです。

2-3.1自分のストーリー

まず、最初に使えるのが「自分のストーリー」です。「自分のストーリー」とは先ほどのお茶屋さんのストーリーのことですね。

この自分のストーリーを書くために意識することは過去→現在→未来」という時間軸で書くことです。

今、自分がそのビジネスをしているのは、過去に様々な出来事があった上で存在しているはずです。

衝撃的な一杯のお茶にであったからお茶屋をしているのかもしれないですし、一流のデザイナーの仕事現場を見学して憧れたからデザイナーを目指したのかもしれません。

まずは、今の自分が存在するために重要だった過去にあった出来事を洗いざらい書き出して、文章にして繋げる事をお勧めします。

その当時に感じた自分の感情も入れるとより臨場感がますので良いですよ。自分の経験というのは、それだけでユニークなものであり、圧倒的な差別化になるのです。

静岡で飲んだ一杯のお茶から感じた感動は自分だけのものですし、10年間の修行時代も自分だけのものです。ストーリーというのは書くだけで差別化になります。

そして、書き方の順序としては、過去、現在という風に書いたら、最後には未来という形で、今から自分は何を目指していくのか、誰のために何のために活動していくのかという先ほど構築した理想世界を書いてみましょう。

プロフィールページを用意していない場合は、用意してこの自分のストーリーを掲載しましょう。

2-3.2お客様とのストーリー

そして、二つ目が「お客様とのストーリー」です。これは何かというと、簡単に言えばお客様の声のことです。

やっぱりお客様が気になるのは「購入した先にある未来」です。「この商品を購入してどうなるのか?」ということですね。これがない限りなかなか選ばれる事はないわけです。

例えば、もし自分が痩せたいと思っている状態で、全くお客様の声がないダイエットサプリメントって買いたいと思いますか?

なんとなくですが怖くて買えませんよね?

でも、もし、その販売サイトに「もう、諦めていたんですがこのサプリメントのおかげで痩せました!」と写真付きで20人以上の熱心に感謝の気持ちを書いているお客様の声が載っていたらどうでしょうか?

やっぱり買いたくなりますよね。

お客様とのストーリーを描く時のポイントは、「購入前にどんな悩みがあったのか?」(悩みを解決する系の商品の場合のみ)「購入後どうだったのか?」というのを丁寧にアンケートをとるというのがポイントです。

丁寧ではなくて、適当に「良かったです!」という一言の感想を掲載してしまうと、逆に信頼できなくなるので、熱心に書いてくれそうなお客様にアプローチしてみてください。

何かプレゼントや割引をする等などすれば、すぐに取れると思います。数は最初は5つくらいとればいいでしょう。お客様の声とともに写真も一緒に掲載できた方が信頼感はアップします。

これもプロフィールページ同様に「お客様の声」というページを用意して、掲載すると良いでしょう。

 2-4.キャラクターによる差別化

では、次にキャラクターについて。

今の時代は、同じような物が大量に溢れているので、「何を」買うかではなくて、「誰から」買うかという時代に移行してきています。キャラクターとはこの「誰から」というのをいかに演出するかということです。

特に機能的価値で差別化が難しい場合は、「誰から」というのを意識することで差別化をしていくことができます。

例えば、スーパーで農家の人の顔が映った写真がみかんなんかを見た事は無いですかね?

みかんなんか特に機能的価値では差別化が難しいですよね。でも、そこにみかん農家の人の笑顔の写真があるだけでも、「あ、こんな人が作っているなら安心して買えそう」と思うわけです。

実際にWebサイトの購入前のアクションとしては、その会社の代表挨拶やプロフィール、スタッフ紹介といったページがよく閲覧されているので、ここをうまく設計していく必要があるんですね。

2-4-1.ネットでできるキャラクター演出法

では、具体的にネットでできるキャラクター演出についてお話ししていきます。キャラクターを演出するといっても、何も自分の嘘偽りをキャラクターにする訳ではありません。

例えば、「起業したい!」という人を集めたいからといって、元々派手好きじゃない人がフェラーリに乗って、女性をはべらせて、「超お金持ち」のようなキャラクターを演出しようとしてもいずれ破綻が来ます。

なぜなら、自分じゃないキャラクターを偽り続けるのはしんどいからです。

かと言って、何も演出せずに、ありのままの自分を出してしまうと魅力のあるキャラクターは生み出せません。

じゃあ、どうすればいいのか?

キャラクターを設計する為には、まずは理想世界の構築の際に決めた「ターゲット」から見て「憧れられる」ことが一つのポイントです。

例えば、ハンバーガー屋さんをやっているのであれば、「あ、この人の作るハンバーガーなら食べてみたいな!」と思われる事です。もし、ダイエットコーチをやっているのであれば、「あ、こんな風に痩せられる様になりたいな。こんな魅力的な人になりたいな」と思われる事です。

「憧れ」を生むための自分の演出方法を色々考えてみて下さい。もちろん、自分が許容できる範囲でいいので。

1つヒントを出しておくと、「憧れ」というのは、ある種の「こだわり」から芽生えてきます。憧れられる一流の人というのは、自分が譲れない信念だったり、自分がやるべき事に対して非常に真摯に向き合っています。

そういったものをWebサイトのプロフィールページなどで表現していくだけで、信頼感がアップしますよ。もちろん、写真も掲載して下さい。

そして、インターネット上で情報発信する際にも、自分のキャラクターを意識して下さい。

そのキャラクターはどういう言葉を語り、何を語らないのか。どんな言葉遣いをするのか。細かいところですがこういう部分も意識すると良いですよ。

キャラクターは自分のビジネスの変化とともに変わっていくものだと思うので、まずはこれでやってみようという程度で決めて、自分のプロフィールページや日々の情報発信に反映させていきましょう。

 2-5.デザインによる差別化

では、最後の差別化の項目として、デザインということについて話していきます。

デザインは、明らかに差別化に繋がります。それは、先ほどから見てきたApple製品、今治タオル、ダイソンなどにも言える事で、あれらの製品はデザイン性が非常に高いというのも差別化の要因になっています。

デザインでなぜ差別化ができるのかというと、「一瞬で視覚的に違う」と思わせることができるからです。特にネット上では、Webサイトのデザインだけでも「他とは何か違う」と思わせることができれば、十分な差別化に繋がるのです。

では、「競合には無い奇抜なデザインをすればいいのか?」というと、そうではありません。

デザインで重要なのは、世界観を体現したデザインであるということです。

世界観とは、今まで見てきた「理想世界」「ストーリー」「キャラクター」のことです。自分が扱っている商品は、こういう人の為にあって、こういう理念があって…といった事を表現できるデザインをサイトに組み込むことで圧倒的な差別化になります。

デザインは、できるだけプロに任せるのをお勧めします。

今は便利な時代でそれこそブログやホームページは素人の人でも少しの時間さえあれば、簡単に作る事が出来ます。

でも、やっぱりデザインという技術は簡単には真似できない。画像がショボくなってしまったりするだけで、逆に自分自身の信用を下げてしまう可能性だってあります。

ただ、プロに頼む場合も「理想世界」「ストーリー」「キャラクター」を意識してデザインが出来るような業者やデザイナーに頼むと良いでしょう。

一口にデザイナーと言っても、「なんとなく」作っているデザイナーと、しっかり「コンセプト」を持って作る事ができるデザイナーの2種類がいますからね。後者に頼まないと、「なんとなく」のデザインでしか仕上がってきません。デザイナーでもある私が言うからには間違いありません。

デザインの部分は、自分の予算や状況に応じて投資する価値は十分にありますよ。

やっぱりネットからの差別化を考えると、Webサイト以外ないですから、そこのデザインである程度判断されてしまいます。どれだけ素晴らしいことを言っていても、「うわ、このサイト汚いわぁ」と思われて、一瞬で閉じられてしまえば、元も子もないですからね。

まとめ

では、最後にまとめをしておきますね。

今の時代は、選択肢が過剰にあり、全ての商品やお店が同じ様に見えるのが現代という世界。明確な違いが無ければお客様から選ばれないし、明確な違いが無ければ、価格競争に簡単に巻き込まれます。

だからこそ、意識的に差別化を行っていく必要があります。ただ、差別化はコピーが簡単にできる機能的価値(商品・サービスが提供する基本価値)だけでは難しいです。

なので、理想世界(「誰に」「何を」「何のために」「どうなってもらいたいのか」)、ストーリー(自分のストーリーとお客様のストーリー)キャラクター(ターゲットから憧れるような存在)デザイン(世界観を体現したデザイン)といった感情的価値で差別化していくことが重要です。

差別化の前提にあるのは「他には無い」ということです。

常にこの4つの意識で、まずは競合となるところを見て、「何が存在していて、何が存在していないのか」を見て下さい。そこからしか、ユニークなものは生み出せませんし、差別化は出来ません。

そして、差別化するために設計した、「理想世界」、「ストーリー」、「キャラクター」、「デザイン」は意識的にインターネット上で表現していく事が重要です。

繰り返し、自分自身の世界観を表現していく事で、市場の中で圧倒的にユニークな存在となり、お客様から選ばれるようになります。

では、今回は以上です!お疲れ様でした。

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中江 翔吾
名前:中江翔吾。職業:デザイナー&Web集客コンサルタント。一流のデザイナーからグラフィックデザインを学び、フリーランスのデザイナーとして活動を開始。その後、インターネットマーケティングを学び、独自のネット集客の仕組みを構築。現在は、デザインとネットマーケティングの視点から「コミュニティ集客術」を提唱し、個人を始め中小規模のビジネスモデルを運営している人たちに集客の仕組み作りを提供している。
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中江 翔吾 / Shogo Nakae
グラフィックデザイナー / Webデザイナー / コンサルタント
1991年3月生まれ。大阪府出身。

はじめまして!ブランドクリエイターの中江翔吾と申します。

「CREATE A BRAND」をコンセプトに、ブランド構築や集客を起こしていくためのデザイン制作(Web、グラフィック)とコンサルティングを提供しています。

このブログでは、Webマーケティングのことを基軸に、ブランド論やマインドセット、雑多なビジネスコラムなんかを配信していきます。

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