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2021.9.9 (更新日:2021.9.9) | ブランディング戦略

ファンマーケティングの成功事例|スノーピークから学ぶ熱狂的なファンの作り方

ファンマーケティングの成功事例|スノーピークから学ぶ熱狂的なファンの作り方

どうも!ブランドクリエイターの中江です。

今日は『ファンマーケティングの成功事例|スノーピークから学ぶ熱狂的なファンの作り方』というテーマでお話していきます

ここ最近アップしている記事では、既存顧客をいかにファンにしていくことが時代的にも重要なのかということを繰り返しお話してきました。

前回までの記事を少しまとめるなら

  • 少子高齢化
  • ネット普及による情報爆発

によって、新規顧客の獲得コストが上がり続けているということです

だからこそ、ただ商品を買ってもらうだけでなく、既存顧客に本当に満足してもらい、ブランドとの関係性を深めていくことによって、リピートし続けてもらったり、口コミを広げていくファンを作ることが、これからの時代で重要だというわけですね。

ブランドのファンを作る方法のことをファンマーケティングというわけですが、今日はそのファンを作ることに成功しているブランドを一つご紹介したいと思います。

それが、キャンプ用品メーカーの「スノーピーク」です。

1.スノーピークについて

スノーピークは、1988年に、オートキャンプにおける、ライフスタイルの原型を世界で初めて提唱したブランドです。

スノーピーク
画像出典:https://www.snowpeak.co.jp/

スノーピーク以前のキャンプは

  • 学校行事で行くキャンプ
  • 長期休暇にホテルや旅館にお金を使いたくない人が代用するキャンプ

という2種類しかありませんでした

そんな中で、スノーピークは

SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)を走らせ、自然の中で豊かで贅沢な時間を過ごすためにキャンプをしましょう

という新たなキャンプスタイルを提案し、それに見合う製品を提供してきました。

スノーピークは、山井幸雄さんが創業し、その後、息子の山井太(とおる)さんに引き継がれます。

2020年3月に、3代目として、山井理沙さんが代表を務めていますが、現在のスノーピークの発展の礎を築いたのは、2代目の太さんです

今回はそんな山井太さんが、2014年に執筆した『スノーピーク「好きなことだけ! 」を仕事にする経営』に基づきながら、スノーピークのファン作りの秘密についてお話していこうと思います。

太さんは、1986年に入社した後に、「自然指向のライフスタイル」の実現というミッションを定め、事業は約10倍以上の規模に成長しました。

具体的にいうと、2014年までに、社員数は15名から160名に。売上高は5億円から45億円に。売上総利益は17倍に。利益率も業界の中でも高水準の50%という数字を叩き出しています

これはアウトドア業界の市場が右肩上がりに拡大していった結果ではありません。

むしろ、アウトドア業界は、1993年をピークに、2009年まで市場は縮小の一途を辿っていましたが、そんな中でも、スノーピークは増収増益を続けてきました

一体、なぜ、市場自体が縮小していく中で、スノーピークが成長し続けることができたのかというと、スノーピークには「スノーピーカー」と呼ばれる熱狂的なファンがいたからです。

スノーピークには、カード会員という制度があって、1年間の購入金額に応じて、既存顧客に

  • レギュラー
  • シルバー
  • ゴールド
  • プラチナ
  • ブラック

というランクを付与しています。

そして、シルバー会員には年間10万円分以上の購入が必要で、ゴールド会員は年間20万円分以上、プラチナは年間30万円以上、ブラックカードはプラチナ会員で累積100万円以上を購入した人がなれるという仕組みです。

2014年時点で、スノーピークの会員は10万人いて、プラチナの保有者が5500人で、ブラックカードの保有者が600人で、ロイヤルカスタマーは約6000人なわけですが、この全体の6%の顧客が、全体の1/4の売上を作り上げています。

2.スノーピークから学ぶ熱狂的なファンの作り方

では、どうすれば、スノーピークのように、熱狂的なファンを作ることができるのか?

ポイントは、2つあります。

2-1.圧倒的に高い商品力

まず一つ目は、顧客が感動するような、圧倒的に高い商品力を持っていることです。

ファンとは、リピートし続けてくれて、口コミを広げてくれる存在なので、当たり前ですが、商品力が高いことが前提になります。

スノーピークの商品開発の哲学には

自らもユーザーであるという立場で考え、お互いが感動できるモノやサービスを提供する

というものがあります。

太さんが入社して、初めて作成した、テントがあるのですが、これがまさにこの哲学を反映した商品です。


画像出典:https://www.snowpeak.co.jp/

80年代の後半は、今のようにキャンプ用品が豊富ではなく、テントといえば、9800円のテントか、19800円のテントの2種類しかなく、両方とも雨漏りもすれば、風で潰れるものしかありませんでした。

キャンプ愛好家からすると、非常に商品力は低いものばかりだったわけですね。

こういった商品をお金をかけて、商品を魅力的に見せるような広告を打って、多くの人に購入してもらうことも可能かもしれませんが、買ってみて、雨漏りもするはすぐ潰れるわでは、誰もが

もう二度とこのブランドの製品は買わない

と思い、リピートされないばかりか、今はSNSがあるので、すぐに悪評が広まってしまいます。

そして、太さん自身もキャンプ愛好家だったこともあって、お金に糸目をつけることなく、当時の最良の素材とテクノロジーを注ぎ込んで、「これ以上はない」と思えるような良質なテントを開発しました

かなりコストを注ぎ込んだため、価格はなんと16万8000円で、誰もが一張も売れないだろうと思っていましたが、初年度で100張も売ることができました。

その後も、「自然の中で豊かで贅沢な時間を過ごすためにキャンプスタイル」を実現するために、テントは設営にかかる時間を大幅に短縮できるように設計を変えたり、サイズも持ち運びに便利なようにSUVに入るようにコンパクトにまとめ、テントをベッドルームにすると同時に、タープを組み合わせて、リビングキッチンのスペースを創出するなどして、オートキャンプスタイルの原型を作っていきました。

スノーピークの商品開発哲学で面白いのが、多くの企業が時間を割く、「競合に対してどう手を打つか」というマーケティング戦略に時間を割かないことです。

というのも、他社の競合商品をいくら分析したところで、市場にはない新しい製品は生まれないからです。

例えば、80年代後半で、市場に出ていたのは、先ほどの質の低い、9800円のテントと19800円のテントしかなかったわけです

例えば、これで市場で売れている傾向にあるのが9800円のテントだからといって、この商品を模倣したところで、似たような劣化版ができるだけだからです。

スノーピークの頑丈なテントを買った人はどうなるのか?

嵐の日にキャンプをしたら、周りのテントがどんどん潰れていく中で、スノーピークの製品を使っているユーザーは、何の心配もなくキャンプができるというような体験ができるというわけです。

こんな感動体験をすれば、

スノーピークの製品を使っていて、本当に良かった

とキャンプに興味がある友人や知人に自然と口コミが広がっていくというわけですね。

ファン化させるための前提には、この圧倒的な商品力の高さが、どんな業種業界にも必要です

では、どうすれば、商品力が高い製品を開発できるのか?

これは、徹底的な顧客視点が必要です。

つまり、販売者の目線ではなく、顧客の目線にまで降りて、どれだけ商品を開発できるかということが重要だということです。

まず、スノーピークが凄いのが、代表の太さんだけでなく、全社員がアウトドアの熱心なユーザーしかいません。

代表の太さんは、年間で40~50泊くらいキャンプをしていますし、スノーピークの採用においても、キャンプ愛好家しか採用しないそうです。

このスノーピークの本社は、新潟県の燕三条にあるのですが、本社の目の前がキャンプ場になっていて、仕事が終わった後に、テントを張って、キャンプをして、翌朝、キャンプ場から出社するというスタッフも多いそうです。

それくらい全社員がアウトドアが好きなのです。

そんな人たちが、商品を開発するので、キャンプ愛好家が虜になるわけです。

一方で、他のキャンプ用品メーカーの経営者や社員は、意外なくらいキャンプをしないそうです。

キャンプを心の底から愛しているキャンプ用品メーカーと、お金のためだけに製品開発をしているキャンプ用品メーカーでは、商品開発の質に雲泥の差が出るのは明白だと思います。

キャンプを心底愛しているスノーピークの製品は、

そうそう。こういうのが欲しかったんだよ

と思わず言ってしまうような製品ばかりだということです。

そして、さらに面白いのが、商品開発プロセスです。

通常、商品開発は、企画、デザイン、プロモーション、製造など、それぞれのステップごとで、担当者がバラバラというのが普通ですが、スノーピークは、この商品開発におけるすべてのプロセスを一人が担っています。

つまり、1商品に対して、1人のプロダクトマネージャーがいるようなイメージです。

企画からデザイン、協力工場と連携しての製造ラインに載せるまでを一人が担当するということです。

この体制によって、最後まで一人が、品質を引き上げる責任を持つことになります。

スノーピークの商品開発担当者は、アウトドアが好きで、デザイン力もあって、技術のこともわかるという総合力が求められるというわけです。

商品開発担当者は月に1回、社長と他の社員の前で、製品のプレゼンを行い、そこで

使った瞬間にユーザーの想像を超えた品質、使い勝手を感じていただける

という基準に合格して、初めて世に出されます。

これがまず1つ目のポイントです

2-2.ブランドと顧客との関係性を近づける仕組み

二つ目のポイントが、ブランドと顧客の関係性が近いということです。

どんな業種業界であれ、基本的に、ブランドと顧客の関係性は、商品・サービスの提供者と購入者であり、基本的なやりとりとしては商品を購入してもらうだけという関係性に終始しているところがほとんどです。

それ以上、関係性が深まるような仕組みもありません。

だから、そのブランドをどんな人が立ち上げたのかということや、ブランドの歴史や、ブランドを支える従業員のことも知らないというのが普通ですが、スノーピークの場合は、既存顧客が、代表の太さんや、従業員のことをよく知っています。

この「既存顧客との関係性の近さ」というのは非常に重要なポイントです。

もし仮に、同じような価格で、同じような品質の商品・サービスを販売しているところがあれば、人は最終的には、関係性の近さで選ぶからです。

カット技術が同じなら、全く見知らぬオーナーがやっているお店よりも、親友がやっているお店を選ぶというわけです。

では、なぜ、スノーピークは、既存顧客との関係性が近いのかというと、既存顧客との関係性を近づける仕組みがあるからです。

その代表例が「スノーピークウェイ」というキャンプイベントの開催です。


画像出典:https://www.snowpeak.co.jp/

スノーピークウェイは、スノーピークウェイの社員と既存顧客が一緒にキャンプを楽しむイベントです。

もちろん、社長の太さんも可能な限り参加します。

スノーピークウェイは、1998年からスタートし、全国各地で、毎年6回開催され、年間の参加者は合計で5000人ほどで、ちょうどロイヤルカスタマーと同じくらいの人数です。

メインイベントは、焚き火を囲んで行う「焚き火トーク」で、その場では、アウトドアの楽しみ方について話したり、製品について様々なレビューをしてもらいます。

このように、直接交流することによって、既存顧客との関係性がグッと近くなるのと同時に、製品についてのユーザーの本音を聞けるので、そこから製品の改良に繋がることも非常に多いそうです。

このイベントが、スノーピークの商品力をさらに高めてくれるというわけですね。

このイベントを通じて、既存顧客と代表の太さんとの関係性も「いつも愛用しているスノーピークの社長」から「一緒にキャンプをする友人」「いつもキャンプ場で会う人」に変わります

そして、さらに言うと、このキャンプを通じて、既存顧客同士の横の繋がりもできます。

このキャンプイベントは「スノーピークの製品の愛用者」という共通点があるので、他のキャンプイベントの参加者とも積極的な交流が生まれやすいそうです。

例えば、アウトドア初心者に対して、ベテランユーザーがキャンプのやり方を教えたり、他にも「夕食のおかずを作りすぎた」となれば、自然と隣のテントに差し入れ、さらにまたお返しが来という場面がよくあるそうです。

それがファミリー層同士だったら、子どもたちがまず仲良くなって、それから親同士も仲良くなって、そうやってキャンプ仲間がどんどん広がっていきます。

この場でできた友達同士で、また別の場所に一緒にキャンプを行ってということが全国各地で起きているそうです。

この既存顧客同士の横の繋がりができるということは非常に重要です。

というのも、一緒にそのブランドのことを楽しみ、分かち合う仲間ができれば、もっとそのブランドのことが好きになっていくからです。

ブランドのファン作りに悩まれている方は、ぜひ、『スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営』も併せて読まれてみてください。

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